
はじめに
私の息子は、プロ野球選手になるという大きな夢を抱いています。
その夢を実現するためには、どれほどの努力と練習が必要なのでしょうか。
調べたところ、明確な情報は見つかりませんでした。
そこで、息子の成長記録を基に、プロ野球選手になるためには、どのような練習が必要で、どのくらいの練習量が必要かを紹介したいと思います。
この記録が、同じ夢を持つ他の方々の参考になれば幸いです。
もし息子がプロ野球選手になることができなかった場合、それ以上の練習量が必要であると考え、参考にしていただきたいです。
一日のスケジュール
| 6時 | 起床 |
| 7時 | バッティング練習 |
| 7時30分 | 登校 |
| 16時 | 宿題 |
| 17時 | 野球の練習 |
| 18時 | 入浴 |
| 19時 | ストレッチ |
| 19時10分 | 休憩 |
| 20時 | 就寝 |
毎日、上記のような生活をしています。
「今日は何球投げたの?」——試合から帰ってきた子どもに、そう聞いたことはあるでしょうか。わが家も、最初は聞いていませんでした。フォームは教えられないし、投げる量はチームが管理してくれているだろう、と思っていたからです。
けれど、肩と肘を守るためにいちばん確実なのは、実は親が数えることでした。学童野球には「1日70球まで」というルールがあり、2026年のシーズンからは「1週間で210球まで」という制限も加わりました。ただ、その中に収まっていれば安心、とは言い切れません。この記事では、親が見ておきたい3つの数字を、わが家の実例つきでまとめました。動画版もあわせてどうぞ。
結論:親が見るのは「3つの数字」
先に結論からお伝えします。親が見るのは、次の3つです。
- 1日の球数(その日、何球投げたか)
- 1週間の球数(試合と練習をまたいだ合計)
- 休養日(次に投げるまでに何日空けたか)
どれも、専門知識がなくても数えられます。大事なのは、3つをつなげて見ることです。1日の球数を守っていても、休みなく投げ続ければ、1週間では大きな量になります。数字はひとつだけ見ても足りません。

①1日の球数——ルールの上限と、医学の目安
学童野球(軟式)のルールでは、1試合かつ1日の投球数は70球以内、4年生以下は60球以内と定められています。2019年から適用されているものです。
一方で、医学の側からはもう少し低い目安が示されています。日本臨床スポーツ医学会の提言として紹介されているのが、次の数字です。
- 小学生:1日50球以内/週200球以内
- 中学生:1日70球以内/週350球以内
- 高校生:1日100球以内/週500球以内
小学生では、ルールの70球と医学の目安の50球に差があります。ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。ルールの上限は「これ以上は禁止」という線であって、「ここまでなら安全」という保証ではありません。親が見るときは、低いほうの数字を頭に置いておくと安全側に立てます。

②1週間の球数——2026年から新しい制限が加わった
2026年のシーズンから、学童野球には1週間で210球以内(4年生以下は180球以内)という制限が加わりました。障害予防が目的です。
この「1週間」という見方が、家庭ではとくに大事になります。土曜に試合で60球、日曜に別の試合で50球、平日の練習でブルペンに入って……と足していくと、1日ごとの数字は守れていても、週の合計は思ったより多くなっていることがあるからです。
試合の球数はチームが数えてくれても、練習で投げた分まで合わせて数えているのは、たいてい家庭だけです。ここは親の出番だと思います。

③休養日——「翌日投げるか」は前の日の球数で決まる
アメリカには、メジャーリーグと医師・トレーナーがまとめた成長期の選手向けガイドライン(Pitch Smart)があります。日本のルールとの大きな違いは、投げた球数に応じて、次に投げるまでに空ける日数まで決めていることです。
年齢別の1日の上限は、おおよそ次のようになっています。
- 8歳以下:50球
- 9〜10歳:75球
- 11〜12歳:85球
- 13〜16歳:95球
- 17〜18歳:105球
そして休養日は、たとえば15〜16歳なら、30球までなら休みなし、31〜45球で1日、46〜60球で2日、61〜75球で3日、76球以上で4日、というように、投げた球数が増えるほど長くなります。年代によって境目の数字は変わりますが、考え方は同じです。
さらに、9歳から12歳は、球数に関係なく3日続けて投手として投げないともされています。
ここから学べることは、ひとつです。翌日に投げるかどうかを、その日の元気さや本人の「大丈夫」で決めない。前の日に何球投げたかで決める。疲れの自覚と、肩肘にかかった負担は、必ずしも一致しないからです。

球数より危ないのは「条件が重なる」とき
実は、単発の球数よりも負荷が積み上がりやすいのが、条件の重なりです。次のような状況は、とくに注意が必要とされています。
- 連投(前の日も投げている)
- 同じ日に複数試合で投げる
- 複数チームの掛け持ちで、シーズンが重なっている
- 年8か月を超えて、競技として投げ続けている
ひとつずつは小さくても、合わさると大きくなります。そして、この「重なり」に気づけるのは、チームの練習だけを見ている人ではなく、家庭の1週間を全部見ている親です。

年に4か月は「投げない期間」をつくる
同じガイドラインでは、1年のうち4か月はボールを投げない期間をつくり、そのうち2〜3か月は連続してとることがすすめられています。
「そんなに休んだら下手になるのでは」と思ってしまいますが、この期間は休んでいるだけではありません。走る、跳ぶ、体幹を鍛える、野球以外の運動をする。投げない時期に体の土台をつくった子が、次のシーズンに伸びていく——そういう考え方です。オフをつくることも、練習のうちなのだと思います。

わが家の場合:数える人がいないと、数字は守れない
ここまでの数字は、誰かが数えていないと守れません。試合中に自分の球数を数えている小学生は、まずいないからです。
わが家がやっているのは、シンプルなことだけです。
- スマートフォンのメモに、日付と球数を書くだけ。専用のアプリも表も使っていません
- 週の終わりに合計を見る。多い週は、次の週を軽くする
- 重い日と軽い日の波をつくる
正直に書くと、わが家は完全オフの日をほとんど作れていません。ほぼ毎日、何かしらやっています。だからこそ、素振りだけ・ストレッチだけの日を「軽い日」として意識的に入れて、波にするようにしました。ゼロにできないなら、波をつくる。これが、続けられる現実的な形でした。

止めるサインを覚えておく
数字を守っていても、体は個人差があります。次のようなサインが出たら、その日は投げるのを止めてください。
- 肘が最後まで伸びきらない(伸展障害と呼ばれます)
- 投げるたびに、肘の内側・外側・後方が痛む
- 痛みをかばって、フォームが変わっている
- 肩の痛みが投げるたびに出る
投球でおきる肘の障害は、10歳から16歳の成長期の投手に多いと言われています。使いすぎが原因になることが多く、軽度から中程度であれば、ほとんどの場合は手術をせずに治るとされています。大事なのは早期発見・早期治療。「肘が伸びきらない」と気づいたら、レントゲン検査を受けることがすすめられています。
そして、「痛いのは成長している証拠」ではありません。痛みは止めて確認するサインです。子どもが痛みを言いやすい雰囲気をつくることも、親の大事な役割だと思っています。

まとめ:数えて、休ませて、見逃さない
親が見るのは、1日の球数・1週間の球数・次に投げるまでの休養日。この3つを数えて記録するだけで、投げすぎはかなり防げます。
フォームを直せなくても、投球フォームの専門家でなくても、これはできます。むしろ、家庭の1週間を全部見ている親にしかできない仕事かもしれません。
そして、ルールの上限は安全の保証ではないこと。危ないのは条件が重なるとき。この2つを覚えておくだけでも、判断はずいぶん変わってきます。
※この記事は一般的な目安と、わが家で続いている形の一例の紹介であり、医療の個別指導ではありません。痛みが続くとき、肘が伸びきらないとき、痛みでフォームが変わっているときは、ためらわず整形外科などの専門家を受診してください。お子さんの学年・体格・所属する連盟の規定に合わせて調整してください。
▼動画はこちら(チャンネル登録も歓迎です)
https://www.youtube.com/watch?v=w-l7r1DBqIk









