
はじめに
私の息子は、プロ野球選手になるという大きな夢を抱いています。
その夢を実現するためには、どれほどの努力と練習が必要なのでしょうか。
調べたところ、明確な情報は見つかりませんでした。
そこで、息子の成長記録を基に、プロ野球選手になるためには、どのような練習が必要で、どのくらいの練習量が必要かを紹介したいと思います。
この記録が、同じ夢を持つ他の方々の参考になれば幸いです。
もし息子がプロ野球選手になることができなかった場合、それ以上の練習量が必要であると考え、参考にしていただきたいです。
一日のスケジュール
| 6時 | 起床 |
| 7時 | バッティング練習 |
| 7時30分 | 登校 |
| 16時 | 宿題 |
| 17時 | 野球の練習 |
| 18時 | 入浴 |
| 19時 | ストレッチ |
| 19時10分 | 休憩 |
| 20時 | 就寝 |
毎日、上記のような生活をしています。
試合が終わって、車に乗り込む。エンジンをかけて、シートベルトを締めて——さて、最初のひとことは何でしょうか。
「今日はどうだった?」でしょうか。それとも「あの場面、なんで打てなかったの?」でしょうか。
じつはこの帰り道の数分間が、少年スポーツの世界では長く語られてきたテーマです。この記事では、試合後の声かけを「言葉」よりも先に順番から整理してみます。動画版もあわせてどうぞ。
13歳までに、およそ7割がやめていく
まず、少し重たい数字から。
アメリカの少年スポーツ団体の調査として、13歳までにおよそ7割の子どもがスポーツをやめていくという数字がよく引用されます。そして、その理由の中心は「うまくならなかったから」でも「才能がなかったから」でもありません。楽しくなくなったから、なのだそうです。
そして、その楽しさが削られる場面としてくり返し挙げられるのが、"the car ride home"——試合の帰りの車の中です。向こうでは、それくらい定番の話題になっています。

先に、この記事の結論を3つにまとめておきます。
- 車に乗って最初の5分は、こちらから話しかけない
- 子どもが話しはじめたら、聞き役に回る
- ほめるのは結果ではなく、準備と過程を具体的に
むずかしい言葉づかいのテクニックは出てきません。ほとんどが「順番」と「タイミング」の話です。
なぜ「帰り道」がいちばん難しいのか
そもそも、なぜ帰り道が難所になるのでしょうか。理由は3つ重なっています。
- 体が疲れている|試合を終えたばかりで、聞く力がいちばん落ちている時間帯
- 感情がまだ残っている|悔しさや興奮が引いていない
- 逃げ場がない|車の中は、話を切り上げて別の部屋へ行くことができない
そしてもう1つ、忘れがちなことがあります。うまくいかなかったことは、たいてい本人がいちばん分かっているということです。
三振したことも、エラーしたことも、走塁でミスしたことも、本人はグラウンドの上で誰よりも先に自覚しています。そこへ大人の分析が重なると、新しい情報が増えるというより、「わかっていることをもう一度言われた」という体験になります。届く前に、心のほうが閉じてしまうのです。
つまり、話す内容が間違っているとは限りません。時と場所の問題であることが、とても多いのです。

①最初の5分は、こちらから話しかけない
では、どうするか。いちばん簡単で、いちばん効果があるのがこれです。
車に乗ったら、最初の5分から10分は、こちらから話しかけないと決めてしまう。
やることは、これくらいで十分です。
- 音楽をかける
- 飲み物を渡す
- 話すかどうかは、本人に決めてもらう
現場の指導者の声として、こうすると子どもが自分から話しはじめることが増えると言われています。沈黙が気まずくて、つい「今日はどうだった?」と口を開いてしまいがちですが、そこをこらえて待つ。この最初の5分が、そのあとの会話の質を決めます。
ポイントは、黙ることが「無関心」ではないという点です。ちゃんと見ていた、という事実は、あとで伝わればいい。急いで言葉にしなくても大丈夫です。

②話しはじめたら、答えずに聞く
子どもが自分から話しはじめたら、いよいよ出番——ではありません。ここでも役割は聞き役です。
おすすめは、「はい」「いいえ」で終わらない聞き方です。
- 「今日はどう感じた?」
- 「なぜそうしようと思ったの?」
- 「いちばん楽しかったのはどの場面?」
大事なのは、正しい答えを引き出すことではありません。その子から、試合がどう見えていたかを知ることです。大人が見ていた試合と、本人が体験していた試合は、しばしばまったく別のものです。
そして、言い終わるまでさえぎらない。これだけで、子どもは「分かってもらえた」と感じます。少年スポーツのコーチング界では、車の中を「聞いてもらえる・分かってもらえる・認めてもらえる」場所にしよう、という言い方がされます。評価する場所ではなく、受け止める場所にする、ということです。
逆に避けたいのが、質問攻めです。よかれと思って次々に質問すると、疲れている子には尋問になってしまいます。問いは1つか2つで十分です。

③ほめるのは、結果ではなく「準備」と「過程」
ほめるときにも、ちょっとしたコツがあります。何を主語にしてほめるかです。
スポーツメンタルの専門家の解説として、勝敗の結果を重視した声かけを続けると、子どもは「勝たなければ努力は無駄だった」という受け取り方を学んでしまうリスクがある、と指摘されています。
そこで、言いかえの例をいくつか挙げてみます。
| 結果が主語(避けたい) | 過程が主語(おすすめ) |
|---|---|
| 打ててよかったね | あの球をよく見て待てていたね |
| 勝ってえらい | 最後まで声を出し続けていたね |
| 今日はダメだったね | 今日のためにしっかり準備していたね |
| なんで打てなかったの | あの場面、どう考えて振ったの? |
| 次はがんばれ | 今日いちばん良かったのは、あの走塁だった |
過程をほめると、うれしいだけでなく「次に何を繰り返せばいいのか」が同時に伝わるという利点もあります。「よくやった」だけでは、何をよくやったのかが本人にも分かりません。ほめるときこそ、具体的に。2つか3つで十分です。

最後は、勝ち負けに左右されないひとこと
そして、締めのひとことです。ここに、とても印象的な調査があります。
アメリカの元コーチ2人が、30年にわたって大学生の選手に聞き取りを続けたものです。質問はこうでした。「試合の前後に親から言われて、いちばんうれしかった言葉は何ですか?」
答えは、圧倒的多数が同じだったといいます。
「あなたがプレーしているのを見るのが楽しい」
技術のアドバイスでも、はげましでもありませんでした。そしてこの言葉は、勝敗にも、成績にも、出場時間にも一切左右されません。負けた日でも、ベンチだった日でも、そのまま言えます。
だからこそ、子どもには「成績ではなく、自分そのものを見てもらえた」と伝わるのだと思います。ちなみに、同じ聞き取りで「少年時代にいちばんつらかったこと」として挙がったのが、まさに帰り道の車内の会話だったそうです。

わが家の場合:親の反省会をやめてみた
ここからは、わが家の話です。
以前は、試合のあとに親のほうが反省会をしていました。今日はここがこうだったね、次はこうしよう、と。よかれと思ってのことでしたが、あるときから、ほめることに専念してみることにしました。
すると、少しずつ変化がありました。子どもが自分から反省を口にするようになったのです。
いま振り返って思うのは、こういうことです。親が先に反省を言ってしまうと、子どもは「反省する役」を親に渡してしまうのかもしれません。誰かがやってくれるなら、自分でやる必要はなくなります。逆に、親が言わずにいると、その役割は本人のところへ戻ってきます。
今は、よかったプレーを具体的にほめる係に回っています。そのほうが、親のほうも試合を見るのが楽しくなりました。悪いところを探しながら見なくてよくなったからです。

どうしても伝えたいことがあるときは
とはいえ、どうしても伝えたいことが出てくる日もあります。そのときは、渡し方を変えます。
- 日をあらためる|帰り道ではなく、翌日の練習前など。気持ちが落ち着いてからのほうが、同じ言葉でもよく届きます
- 本人が聞きたいときに話す|「さっきの場面、気になってる?」と一度たずねて、本人が知りたがってから渡す
- 動画を撮って一緒に見る|言葉で指摘しなくても、本人が画面を見て気づきます
とくに3つ目は、わが家でいちばん効いている方法です。スマートフォンで撮って、並んで見るだけ。「教える親」より「一緒に見る親」のほうが、無理がなく、続けやすいと感じています。指摘する人ではなく、同じ画面を見ている仲間になれるからかもしれません。

まとめ:5分黙って、過程をほめる
最後にまとめます。
- 試合の帰り道、最初の5分はこちらから話しかけない。音楽をかけて、飲み物を渡すだけ
- 話しはじめたら聞き役に回る。「どう感じた?」と聞いて、言い終わるまでさえぎらない
- ほめるのは結果ではなく、準備と過程を具体的に2つか3つ
- 締めは勝ち負けに左右されないひとことを
- 伝えたいことは日をあらためて、あるいは動画を一緒に見て
全部をいきなりやろうとしなくて大丈夫です。うまく言えない日もあります。まずは、最初の5分を黙ってみるところから。それだけでも、帰りの車の空気は変わるはずです。

動画版では、図解つきでもう少しゆっくり解説しています。
※この記事は一般的な目安の紹介で、個別の教育・心理の助言ではありません。お子さんの性格や年齢によって、合う形は変わります。気持ちの落ち込みや体調の不安が続くときは、専門家にご相談ください。









