
はじめに
私の息子は、プロ野球選手になるという大きな夢を抱いています。
その夢を実現するためには、どれほどの努力と練習が必要なのでしょうか。
調べたところ、明確な情報は見つかりませんでした。
そこで、息子の成長記録を基に、プロ野球選手になるためには、どのような練習が必要で、どのくらいの練習量が必要かを紹介したいと思います。
この記録が、同じ夢を持つ他の方々の参考になれば幸いです。
もし息子がプロ野球選手になることができなかった場合、それ以上の練習量が必要であると考え、参考にしていただきたいです。
一日のスケジュール
| 6時 | 起床 |
| 7時 | バッティング練習 |
| 7時30分 | 登校 |
| 16時 | 宿題 |
| 17時 | 野球の練習 |
| 18時 | 入浴 |
| 19時 | ストレッチ |
| 19時10分 | 休憩 |
| 20時 | 就寝 |
毎日、上記のような生活をしています。
「毎回同じところで離しなさい」——コントロールが定まらない子に、つい言ってしまう言葉です。ところが、この言い方には無理があります。メジャーリーグの投手でさえ、ボールを離す位置は毎球ずれているからです。
この記事では、リリースポイントのばらつきが実際どれくらいなのかという数字から始めて、ボールの抜け方で原因を見分ける方法、直す順番、そして家でできるドリル3つまでを紹介します。動画版はこちらです。
プロのリリースも、横に30センチずれている
93万球を調べたら分かったこと

メジャーリーグの先発投手344人とマイナーリーグの64人、あわせて93万球以上の投球追跡データを分析した研究があります。ボールを離す位置のばらつきを「95%が収まる楕円の幅」として測ったところ、次のような結果でした。
- 横方向(左右)のばらつき……メジャー 約30.6センチ/マイナー 約35.2センチ
- 縦方向(高さ)のばらつき……メジャー 約15.2センチ/マイナー 約17.5センチ
世界最高峰の投手でも、離す位置は横に30センチほど散らばっています。「毎球まったく同じ点で離す」は、誰にもできていないということです。
ただし、上のレベルほどばらつきが小さいのも事実でした。同じ研究では、横方向のばらつきが1センチ小さくなるごとに、投手の成績を表す指標(xFIP)が0.161よくなるという関係も報告されています。目指すのは「同じ点で離すこと」ではなく、ばらつきを小さくすることです。
子どもに「同じ所で離せ」と言わないほうがいい理由

リリースポイントは、狙って合わせるものではありません。毎回同じ形で投げられた結果として、離れる位置がそろってくる——順番はこちらです。
「もっと前で離して」と手先を意識させると、体の動きが途中で止まり、腕だけが動く形になりがちです。手を直そうとするほど、体がばらつく。だから直すのは手ではなく、その手前にある体の動きのほうになります。
リリースポイントの目安を知っておく

リリースポイントとは、ボールが手から離れる瞬間の位置のことです。目安として、高さは身長の100〜110%あたりになるとされています。身長140センチの子なら、地面から140〜154センチほどの高さということです。
よく言われる「前で離す」は、感覚としては「上で離す」に近い言葉です。背骨と骨盤の延長線上に腕が来たところで離れる、というイメージ。腕・背骨・骨盤・軸足が「Cの字」から「一直線」に変わる瞬間、と説明されることもあります。
もうひとつ、目とボールを離す位置が近いほど、狙ったところへ投げやすくなります。見えている位置とボールが出ていく位置が離れているほど、感覚と実際がずれるからです。
ボールの抜け方で、原因が分かる

自分のリリースが早いのか遅いのかは、ボールの外れ方を見れば分かります。
| 外れ方 | 原因 | 体で起きていること |
|---|---|---|
| 高めに抜ける | 離すのが早い | 前足が着く前に胸が開き、腕だけ先に出ている |
| 低めに引っかかる | 離すのが遅い | ボールを持ちすぎ、手首で押し込んでいる |
| 高いも低いもバラバラ | 再現性不足 | どこか1か所ではなく、フォーム全体が毎回違う |
大事なのは、3つ目の「バラバラ」を1つ目・2つ目と同じように直そうとしないことです。バラバラなときは、直すべき欠点があるのではなく、同じ動きを繰り返す力がまだ育っていないだけ。ここでフォームをいじると、かえって迷子になります。
ばらつく3つの原因
原因1:胸が先に開く

踏み出した足が地面に着く前に胸が正面を向いてしまうと、下半身の力を待てず、腕だけが先に出ていきます。すると、ボールは思ったより体の後ろ側で離れ、高めに抜けます。
胸は、前足が着いてから開く。この順番を守るだけで、高めへの抜け球はかなり減ります。
原因2:着地がブレている

踏み出した足がぐらつくと、その上に乗っている体幹も腕も一緒にぐらつきます。積み木と同じで、土台が少し動けば、いちばん上はもっと大きく動きます。
前の膝でしっかり体を受け止めて止めること。そして、そのためには支えられる範囲の歩幅で投げることが先です。歩幅を無理に広げると着地が受け止めきれず、かえってばらつきます。前足のブレーキの話、ストライド幅の話と、この記事はひと続きです。
原因3:力みすぎている

全力で投げるほど、フォームは毎回変わりやすくなります。安定を練習したいときは、8割くらいの力で投げるほうが、同じ形を作りやすくなります。
あわせて、手のひらを捕手に長く見せるつもりで、ボールを少し長く持ちます。腕は体のあとから振られてくるもので、前へ押し出すものではありません。「押し出さない」ことが、結果としてリリースを安定させます。
直す順番は、1度に1つだけ

- 体重移動をまっすぐ……後ろ足から前足へ、目標に向かってまっすぐ体重を移す
- ボールを長く持つ……手のひらを捕手に長く見せる
- 力を抜いて8割で……全力ではなく、同じ形が作れる強さで投げる
かならず上から順に取り組みます。そして、1度に直すのは1つだけ。2つ以上を同時に意識すると、どちらも中途半端になり、かえってばらつきます。「今週はこれ」と決めて、1週間その1つだけを見るのがおすすめです。
安定させるドリル3つ

- 近い距離でのキャッチボール……球速は出さず、同じ形で投げることだけを見ます。回数より1球の質。壁当てでやる場合も、本数を減らして1球ずつ確かめます。
- シャドーピッチング……ボールを持たずに形だけ。手で天井をたたくイメージで振ると、「上で離す」感覚がつかみやすくなります。ネットに向かって上向きに投げるドリルも有効で、ネットに当たるうちは肘がまだ低い、という目安になります。
- スマートフォンで5〜10球撮って見比べる……リリースは自分では見えません。同じ位置から撮って、離す瞬間のコマを並べるだけで、ばらついているのか、早いのか遅いのかがはっきり分かります。いちばんの近道はこれです。
なお、リリースが変わり始めた直後は「思ったより高く行く」ことがあります。これは失敗ではなく、形が変わってきたサインです。数日で慣れてきます。
肩・肘に痛みがあるときは無理をせず、お医者さんなど専門家に相談してください。
まとめ

- メジャーの投手でもリリース位置は横に約30センチばらつく。毎球同じ位置は誰にもできない
- そろえるのは「離す位置」ではなく「投げる形」。順番が逆になるとかえってばらつく
- 直す順番は、体重移動 → ボールを長く持つ → 力を抜いて8割。1度に1つだけ
まずは、スマートフォンで5球撮ってみてください。「早いのか、遅いのか、バラバラなのか」が分かるだけで、次にやることが決まります。









