中学技術【フローチャートの書き方】記号の意味とかき方のルールをわかりやすく解説

はじめに

授業でフローチャートをかいてみたら、記号の意味がごちゃごちゃになってしまった、そもそもどの記号をどこで使えばいいのか分からなくなった、そんな経験はありませんか。
フローチャートは手順を記号と矢印で表した図のことで、プログラミングだけでなく身のまわりの色々な手順を整理するときにも役立ちます。ただし記号の意味と描き方のルールを正しく知らないまま自己流でかいてしまうと、あとで見返したときに自分でも読み解けない図になってしまうことがあります。

この記事では、端子・処理・判断・入出力という4つの記号の意味から、上から下へ描く・矢印を交差させないといった描き方のルールまでを順番に整理していきます。
読み終える頃には、身近な手順を自分の力でフローチャートに表せるようになっているはずです。信号機の判断や偶数・奇数の見分け方といった身近な例題も使いながら説明していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。それでは早速見ていきましょう。

この記事で分かること
  • フローチャートに使う4つの記号の意味
  • 正しい描き方の3つのルール
  • 身近な例題を使った練習のしかた

なぜフローチャートを描くのか

手順を言葉だけで説明しようとすると、順番や条件がうまく伝わらないことがありますよね。
フローチャートは、手順を記号と矢印を使って目に見える形にする図です。頭の中で考えている流れを一度紙の上に描き出すことで、抜けや間違いにも気づきやすくなります。この記事では、記号の意味・描き方のルール・例題での練習という3つの流れで進めていきます。

本日の流れ
  • 記号の意味を一つずつ確認する
  • 描き方のルールを身につける
  • 例題を使って実際にかいてみる

ポイント1:基本の3つの記号

フローチャートにはいくつかの決まった記号があり、それぞれに役割が分かれています。
形を見ただけで意味が分かるようになると、フローチャートを読む力も描く力もぐっと伸びていきます。
まずは基本となる端子・処理・矢印という3つから見ていきましょう。

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基本の3つの記号のポイントを紹介します

端子とは何か

端子は、角の丸い四角形で表される記号で、手順の始まりと終わりを示すために使います。フローチャートの一番上には必ず「開始」を表す端子を置き、一番下には「終了」を表す端子を置くのが基本の形です。一つのフローチャートの中に、開始と終了はそれぞれ一つずつしか置かないという決まりがあるので、途中で新しく端子を増やしてしまわないように気をつけましょう。角を丸くすることで、四角い処理の記号とひと目で見分けられるようになっています。

フローチャートの記号カードで端子と処理を確認する様子

端子の中には「開始」「終了」という言葉をそのまま書き入れておくと、あとで見返したときにも分かりやすくなりますよ。

処理とは何か

処理は、長方形で表される記号で、計算をする・数を表示するといった一つ一つの作業を表すために使います。フローチャートの中では、この処理の記号を上から下へ順番に並べていくことで、作業がどんな順序で進んでいくのかを表すことができます。一つの処理の記号には、一つの作業だけを書くのが基本で、複数の作業を一つの記号に詰め込んでしまうと、あとから見たときに何をしているのか分かりにくくなってしまいます。長方形の中には、その作業の内容を短い言葉で書き入れます。

「数を足す」「画面に表示する」のように、動作が一つだけ分かる言葉で書いておくと、流れがぐっと追いやすくなります。

矢印が示す流れ

矢印は、記号と記号をつなぐ線で、手順がどちらの向きに進んでいくのかを示す役割を持っています。端子から処理へ、処理から次の処理へというように、矢印をたどっていくだけで、どの順番で作業が進んでいくのかが一目で分かるようになります。矢印の向きをそろえて描くことも大切なポイントで、向きがばらばらになってしまうと、読み手がどこから読み始めればよいのか迷ってしまいます。矢印は記号どうしの関係を示す、いわばフローチャートの道しるべのような存在です。

矢印を描くときは、できるだけまっすぐに引き、途中で他の矢印と交差させないように注意しましょう。

基本の3つの記号のポイント
  • 端子:角の丸い四角形で開始と終了を表します。
  • 処理:長方形で一つの作業を表します。
  • 矢印:記号をつないで流れの向きを示します。

まず記号の意味さえつかんでおけば、複雑に見えるフローチャートも一つずつ読み解けるようになります。
次は、流れが分かれるときに使う記号を見ていきましょう。

ポイント2:判断と入出力の記号

続いて紹介するのは、流れが分かれるときやデータをやり取りするときに使う記号です。
条件によって処理が変わる場面を表せるようになると、扱えるフローチャートの幅がぐっと広がります。
ここでは判断と入出力という2つの記号を見ていきましょう。

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判断と入出力の記号のポイントを紹介します

判断記号(ひし形)の役割

判断は、ひし形で表される記号で、ある条件によって流れが二つに分かれる場所を示すために使います。「はい」ならこちらの矢印、「いいえ」ならこちらの矢印、というように、一つの判断の記号から二本の矢印が別々の方向へ出ていくのが大きな特徴です。信号機の色を確認して進むか止まるかを決めるときのように、身のまわりにも条件によって行動が変わる場面はたくさんあり、そうした場面をフローチャートで表すときに欠かせない記号になります。端子や処理とは形がはっきり違うので、見分けやすい記号でもあります。

条件分岐のフローチャートで判断記号を確認する様子

ひし形を見かけたら、そこで流れが二つに分かれるというサインだと覚えておきましょう。

判断記号の書き方

判断の記号を描くときは、ひし形の中に、答えが「はい」か「いいえ」に分かれる問いの形で条件を書き入れます。例えば「色は赤か」「数は偶数か」のように、はっきりと二つに分けられる問いにするのがポイントです。そして、ひし形から出ていく二本の矢印のそばに、それぞれ「はい」「いいえ」という言葉を書き添えておくと、どちらの矢印がどちらの答えに対応しているのかが一目で分かるようになります。あいまいな問いにしてしまうと、あとから自分でも判断に迷ってしまうことがあります。

条件は短く、はっきりとした言葉で書くことを意識すると、読みやすい判断記号になりますよ。

入出力の記号

入出力は、平行四辺形で表される記号で、データを受け取ったり、結果を画面に表示したりする場面で使います。キーボードから数を入力してもらう場面や、計算した答えを画面に表示する場面が、この記号にあたります。処理の記号が「作業」を表すのに対して、入出力の記号は「情報のやり取り」を表すという違いがあり、この二つを混同してしまうと、フローチャート全体の意味が伝わりにくくなってしまいます。平行四辺形の中には、入力する内容や表示する内容を具体的に書き入れます。

「数を入力する」「答えを表示する」のように、やり取りの内容がはっきり分かる言葉で書いておきましょう。

判断と入出力の記号のポイント
  • 判断:ひし形で条件によって流れが二つに分かれます。
  • 書き方:中に問いを書き、矢印に条件を添えます。
  • 入出力:平行四辺形でデータの入力と出力を表します。

判断の記号は、プログラムの「分岐」という考え方ともつながっています。


あわせて確認しておくと、フローチャートとプログラムのつながりがより見えやすくなりますよ。

ポイント3:正しい描き方の3つのルール

記号の意味が分かったところで、次はフローチャートを正しく描くためのルールを見ていきましょう。
ルールを守って描くだけで、誰が見ても読み取れる分かりやすい図になります。
ここでは3つの基本ルールを紹介します。

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正しい描き方の3つのルールを紹介します

上から下へ・矢印を交差させない

フローチャートは基本として、上から下へ向かって描いていくものです。処理の順番が進むにつれて、記号も自然に下へ下へと並んでいく形にすると、読み手は上から順番に目で追うだけで流れをつかむことができます。また、矢印同士を交差させてしまうと、どの矢印がどの記号につながっているのか分かりにくくなり、読みにくいフローチャートになってしまいます。できるだけまっすぐな矢印を心がけ、交差しそうな場合は記号の配置そのものを見直すようにしましょう。

フローチャートの手順を1ステップずつ確認するボード

描き始める前に、記号をどの順番で並べるかをざっと決めてから描き始めると、交差を防ぎやすくなります。

開始と終了はひとつずつ

端子の記号である開始と終了は、一つのフローチャートの中にそれぞれ一つずつ置くのが基本のルールです。途中で新しい開始を作ってしまったり、終了を複数置いてしまったりすると、どこから手順が始まってどこで終わるのかが分かりにくくなってしまいます。また、処理の記号は矢印一本で次の記号へつなぎ、一つの処理から複数の矢印を枝分かれさせないようにすることも大切です。枝分かれさせたい場面では、処理ではなく判断の記号を使うのが正しい描き方になります。

開始と終了が一つずつという決まりを守るだけで、フローチャート全体の見通しがぐっと良くなります。

判断は二方向に分岐し合流させる

判断の記号からは、必ず「はい」「いいえ」の二本の矢印が別々の方向へ出ていくことになります。分かれた二つの流れは、それぞれ違う処理を通ったあとで、あとの処理の手前でまた一つの矢印に合流させると、フローチャート全体がすっきりと整理されます。合流させずにそのまま別々の終わり方をさせてしまうと、同じ手順の中に複数の終了地点があるように見えてしまい、読み手を混乱させる原因になります。分かれた流れをどこで合流させるかを考えることも、描き方の大切なポイントです。

分岐と合流の位置を意識するだけで、複雑な手順も整理された図として表せるようになりますよ。

正しい描き方の3つのルールのポイント
  • ルール1:上から下へ描き、矢印は交差させません。
  • ルール2:開始と終了は一つずつ、処理は一本道でつなぎます。
  • ルール3:判断は必ず二方向に分岐し、あとで合流させます。

描く前の確認リスト

フローチャートを描き終えたら、提出したり発表したりする前に、今日の内容を簡単に振り返っておきましょう。
頭の中で記号とルールを思い出しておくだけで、次に自分で描くときの迷いがぐっと減っていきます。
次の5つを、フローチャートを描き終えたあとに確認してみてください。

  • 開始と終了の端子は一つずつになっているか
  • 処理の記号には一つの作業だけを書いているか
  • 判断の記号から二本の矢印が出ているか
  • 矢印の向きはそろっていて交差していないか
  • 分かれた流れはどこかで合流させているか

プログラミングの授業での使い方

フローチャートは、紙の上で完結する道具ではありません。実際にプログラムを作るときにも役立つ場面があります。

プログラムを書く前の設計図として

いきなりコードを打ち始めると、途中で条件のもれや順番の間違いに気づきにくくなります。先にフローチャートで処理の流れを描いておくと、どこで判断が必要か、どこで繰り返しが必要かが目に見える形になり、書き始めてからの手戻りを減らせます。授業でプログラミングの課題に取り組むときは、コードを書く前の5分でフローチャートを描く時間を取ると効果的です。

友達に説明するときの共通言語として

自分が作ったプログラムの流れを言葉だけで説明しようとすると、聞く側は途中で混乱しやすくなります。フローチャートを見せながら説明すると、記号のルールを共有している相手には一目で流れが伝わります。グループで1つの作品を作るときも、フローチャートを黒板やノートに描いて確認し合うと、認識のずれを防ぐことができます。

よくある質問

フローチャートを描くときによくある間違いは何ですか

よくある間違いの一つが、矢印の向きがそろっていなくて流れが読みにくくなってしまうことです。上から下へという基本を忘れて矢印があちこちの向きを向いていると、読み手はどこから読めばよいのか迷ってしまいます。もう一つのよくある間違いは、処理の記号から矢印が二本以上出てしまっていることです。処理の記号は一本道でつなぐのが基本なので、二本以上の矢印が出ているときは、本当は判断の記号を使うべき場面だったのではないかを確認してみましょう。

信号機の判断はどうフローチャートに表せますか

信号機の色を確認して進むか止まるかを決める場面は、判断の記号を一つ使うだけでフローチャートに表すことができます。まず入出力の記号で信号の色を確認し、その後ひし形の判断記号で「色は赤か」という問いを書きます。「はい」なら止まるという処理へ、「いいえ」なら進むという処理へと矢印を分け、それぞれの処理のあとで終了の端子へつなげば完成です。このように単純な条件分岐であれば、判断の記号は一つだけで十分に表すことができます。

偶数と奇数を見分けるにはどうフローチャートを描けばいいですか

偶数か奇数かを見分けるときは、まず入出力の記号である数を受け取り、その数を2で割った余りを求める処理を続けて描きます。次にひし形の判断記号で「余りはゼロか」という問いを書き、「はい」なら偶数と表示する処理へ、「いいえ」なら奇数と表示する処理へと矢印を分けます。最後にそれぞれの処理から終了の端子へつなげば、偶数と奇数を見分けるフローチャートの完成です。入出力・処理・判断という3つの記号の組み合わせで表せる、身近で分かりやすい例題です。

おわりに

今日は端子・処理・判断・入出力という4つの記号の意味と、正しい描き方の3つのルールを紹介しました。
記号の形と役割さえ覚えてしまえば、フローチャートを読むことも描くことも、思っているよりずっとシンプルにできるようになります。
今度手順を整理したくなったときは、ぜひこの記事を思い出しながら、自分の手でフローチャートを描いてみてくださいね。ルールを守って描くという小さな積み重ねが、誰にでも伝わる分かりやすい図につながっていきます。

フローチャートの4つの記号のまとめ図

ご視聴ありがとうございました。
この記事の内容を動画でも解説しています。
ぜひご覧ください。

中学技術【フローチャートの書き方】記号の意味とかき方のルールをわかりやすく解説

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