
「軸足に体重を乗せて」と言われて、かえって投げにくくなった。そんな経験はありませんか?
ピッチングでよく言われる「タメ」について、股関節の使い方から図解でわかりやすく整理してみました。
結論:タメは「形」でなく「感覚」

先に結論を言うと、タメは静止した形ではありません。股関節、体幹、腕という順番で力が伝われば、
無理に形を作らなくても自然に生まれる感覚です。この記事では、その仕組みとよくある誤解、
家でできるドリルを紹介します。
タメとは何か

タメとは、軸足の股関節を折りたたんで、体重移動の前に一瞬エネルギーをためる動きのことです。
専門的には「ヒップヒンジ」と呼ばれる動きで、単に足に体重を乗せることとは少し違います。
なぜ必要か:力が伝わる順番

研究では、股関節、体幹、腕の順番で加速のピークが訪れることが分かっています。
この順番が保たれるほど、筋力に頼らなくても少ない負担でボールに力が伝わりやすくなります。
逆にこの順番が崩れると、腕だけで頑張って投げることになり、球速も上がりにくく、
肩やひじへの負担も増えてしまいます。
よくある誤解
誤解その1:形を分けて作ろうとする

「軸足に乗せる→足を出す→深く沈む→蹴る」と動作を区切って教えてしまうことがよくあります。
しかし動きを分けて止めてしまうと、かえって力の流れが途切れてしまいます。
タメは一連の流れの中で一瞬生まれる感覚であって、静止して作る形ではありません。
誤解その2:合う意識は人それぞれ

軸足を意識したほうが力が伝わる子もいれば、前足を上げる意識のほうが合う子もいます。
どちらが合っているかは、横歩きをして誰かに前から押してもらい、体がぶれずに押し返せるほうで
確かめられます。無理にどちらかの型にはめる必要はありません。
誤解その3:膝が内側に折れる

軸足に乗ろうとして膝が内側に折れてしまうと、股関節でなく膝に負担がかかってしまいます。
膝を前に出しすぎず、上半身を後ろに残すイメージで股関節を使うと、タメが安定しやすくなります。
タメと「割れ」のつながり

股関節で作ったタメは、ストライドを経て、腰と肩のねじれ、つまり「割れ」の大きさにつながっていきます。
以前の記事で紹介した割れも、もとをたどるとこの軸足のタメから始まっています。
家でできるドリル3つ

おすすめのドリルは3つです。
- 力を抜いた状態から、一瞬で股関節を固めて地面を弾く「抜いてはめる」練習
- 膝を出しすぎず、上半身を後ろに残す感覚をつかむ練習
- 横歩きで、自分に合う意識(軸足派か上げ足派か)を確認する練習
片足でぐらつかずに立てることも、タメを作るための土台になります。
片足バランスについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
まとめ

今日は、軸足に乗る「タメ」の作り方を3つのポイントで紹介しました。
無理に型にはめず、股関節、体幹、腕の順番を意識しながら、少しずつドリルで育てていってください。
動画でもあわせて解説していますので、ぜひご覧ください。











