はじめに
中学校の「3年生を送る会」は、生徒たちにとって特別なイベントです。
卒業を控えた3年生に感謝と祝福を伝える場であり、在校生にとっても学びの場となります。
しかし、このイベントの準備は簡単ではありません。
適切な計画と準備がなければ、思い出に残る素晴らしい会を成功させることは難しいでしょう。
本記事では、3年生を送る会の準備から本番までの手順を詳しく解説し、効果的な方法をご紹介します。
最後まで読むことで、3年生を送る会の成功に必要な全てのステップを理解し、自信を持って準備と運営に臨むことができるようになります。
準備段階
卒業生を送る会の目的
卒業生を送る会は、ただのイベントではありません。
ここには3つの大きな目的が込められています。
-
卒業生のために
3年生がこれまで過ごしてきた学校生活を振り返り、思い出とともに自分たちの成長を実感し、未来へ向けた一歩を誇りを持って踏み出すための場です。 -
在校生のために
感謝の気持ちを卒業生に伝えることで、「思いを伝えること」の大切さを学ぶ機会とします。 -
未来のリーダーへの準備
在校生が次の最高学年として自覚を持ち、先輩としての姿をイメージできるきっかけとします。
企画の立案
まず、3年生を送る会のテーマを決定しましょう。
テーマは会全体の雰囲気を左右する重要な要素です。
生徒たちからアイデアを募り、投票で決めると良いでしょう。
また、テーマに基づいたプログラム内容や装飾のアイディアも考えます。
感動する3年生を送る会のアイディアは、以下の投稿をご覧ください。
会場図
役割分担
次に、役割分担を行います。
教師と生徒でチームを組み、以下のような役割を決めます。
- 企画・進行チーム:プログラムの進行管理、リハーサルの計画
- 装飾チーム:会場の装飾、必要な材料の準備
- 音響・照明チーム:音響機材や照明の準備、当日の操作
- 広報チーム:招待状の作成と配布、案内文の作成
主な部局ごとの役割の例
1. メイン部局
テーマに沿った劇で全体の進行を担当。
退場時には1・2年生で花道を作ります。
2. レクリエーション部局
3年間の思い出を振り返る劇やジェスチャークイズを企画。
在校生も楽しめる工夫を盛り込みます。
3. サプライズ部局
スライドショーや恩師のメッセージ動画を制作。
エンディングでは在校生から3年生へのメッセージ動画も上映します。
4. プレゼント部局
折り紙で作った花束としおりを準備。
3年生の教室の机に置くなど、最後まで感動的な仕掛けを計画します。
5. アート部局
折り鶴で作った文字アートを体育館に飾ります。
華やかな演出を通じて、感謝の気持ちを表現します。
スケジュールの作成
イベント当日までのスケジュールを作成し、各チームがどのタイミングで何を行うかを明確にします。
リハーサルの日程も含めて計画を立てましょう。
準備スケジュール
準備は「送る会準備週間」を設け、計画的に進められます。
- 5日前: 折り鶴の最終締切。アート作品の文字作成。
- 4日前: 実行委員と有志で全体リハーサル。
- 3日前: ステージリハーサル。
- 前日 : 全体リハーサルおよび会場準備。
朝や昼休みの時間を有効活用し、生徒たちが主体的に活動することで準備を進めます。
当日のスケジュール例
13:35~13:40
3年生入場
感動的な音楽とともに、3年生が入場します。
会場全体が卒業生を温かく迎えます。
13:40~13:45
アート紹介
在校生全員で作成した折り鶴のアート作品を披露し、思いを込めたメッセージを伝えます。
13:45~13:55
オープニング
楽しい演出とスピーチで会の始まりを告げます。
13:55~14:35
レクリエーション
3年間の思い出を振り返る劇や、思い出に関連したジェスチャークイズを行います。
3年生の先生方も巻き込むことで、会場が一体となる時間です。
14:35~14:45
休憩
14:45~15:00
スライドショー・恩師からのメッセージ
3年間を振り返るスライドショーと、転退任された先生からのビデオメッセージを上映します。
15:00~15:20
エンディング・応援・花道
在校生全員で3年生を応援し、花道で送り出します。温かい雰囲気の中で卒業生を見送ります。
リハーサル・前日準備
リハーサルは、イベントの成功に欠かせない重要なステップです。
全員が役割を確認し、スムーズに進行できるように何度も練習します。
特に、音響や照明の調整は実際の環境で行いましょう。
前日準備の動き
卒業生を送る会を成功させるためには、前日の準備が欠かせません。
当日の流れをスムーズにするための具体的な行動をご紹介します。
13:40~13:45
集合・説明
卒業式の隊形で着席し、実行委員長からあいさつと当日の流れについて説明があります。
13:45~14:00
会場準備
いすの並び替え: 送る会用の隊形に変更し、保護者席も準備します。
メイン、レク、サプライズ部局および劇の出演者が準備に取り掛かります。
14:00~14:05
会場整備完了
会場が整ったら、全員が着席し、次の準備に進みます。
14:05~14:30
全体の通し練習(前半)
進行確認: メイン部局長から、3年生入場時や花道での拍手について説明があります。
シミュレーション: 3年生入場の流れを確認し、各場面の始まりとつなぎの部分を練習します(中身の詳細な演出は省略)。
同時進行: アート部局とプレゼント部局は会場の飾りつけを進行。
14:30~14:40
休憩
実際の休憩時間に合わせて一息つきます。
14:40~15:10
全体の通し練習(後半)
花道練習: 本番通りの動きを確認します。その後、体育館に戻り、副実行委員長から最後の確認があります。
15:10~15:30
終了
全体で終了後、教室に戻り、翌日の連絡を受け「さようなら」。
15:30~
残って作業・練習
各部局が残りの準備を進めます。
サプライズ部局は映像を映しながら最終調整。
レク部局はジェスチャーゲームの通し練習。
メイン部局と劇出演者は劇の最終チェック。
アート部局とプレゼント部局、および3組男子の一部が会場の飾りつけや折り鶴アートの運搬を担当します。
本番当日の運営
タイムテーブルの管理
タイムテーブルを厳守することが重要です。
事前に作成したスケジュールに基づいて、プログラムが滞りなく進行するよう管理します。
各セクションの時間配分を確認し、必要に応じて調整を行います。
当日のスケジュールと詳細な流れ
当日の流れは分刻みで計画されており、全員がスムーズに進行できるよう準備が行われます。
12:35~13:10 給食
- 対象生徒: 実行委員(メイン部局、レク部局)、劇出演者、裏方、2年代表者会、レク出演者
- 活動内容:
- 給食を早めに終わらせ、13:00に体育館集合。
- 音響、映像機器、ステージ、照明の準備。出演者は男女別の場所で着替え。
- 教員が体育館準備をフォロー。担任が抜ける学級は隣の担任がフォローします。
13:15~13:25 帰りの会
- 各学級で翌日の連絡を済ませ、体育館へ移動が必要な生徒は体育館で待機。
- 3年生は基本的に南館で過ごします。
13:25~13:35 在校生・卒業生の移動
- 在校生: 体育館シューズに履き替え、北側後ろの入り口から着席(背の順)。
- 卒業生: 実行委員の誘導で体育館へ移動。並び順は卒業式に準じます。
13:35~15:45 本番の流れ
アート紹介(13:35~13:40)
- アート部局長が暗転の中で作品を紹介。ステージだけを照らし感動的な演出。
オープニング(13:40~13:45)
- テーマに沿った劇が始まります。
レク①(13:45~14:00)
- 「3年生の思い出劇」と「3年生あるある」を通して、楽しみながら思い出を共有します。
幕間(14:00~14:05)
- 1、2年生と3年生が協力し、第一ステージをクリア。次のステージへ進みます。
レク②(14:05~14:25)
- ジェスチャーゲームで3年生と在校生が一体感を深めます。
休憩(14:25~14:35)
- トイレ休憩。プレゼント部局は3年生の教室にプレゼントを置き、黒板に花言葉を記入。
スライドショー・恩師のメッセージ(14:40~15:00)
- 3年間の思い出と恩師からのメッセージをスライドで上映。
エンディング劇(15:00~15:05)
- 最後に盗まれた卒業証書を取り戻します。3年生への感謝を込めたフィナーレ。
エンディング・応援(15:05~15:20)
- 感謝の動画メッセージ上映。応援団が「応援歌」を披露しながら花道で卒業生を送り出します。
片付けと翌日振り返り
15:25~15:45 短活・片付け
- 在校生は教室へ戻ります。その後、実行委員と関係者で体育館を片付けます。
- 片付け内容: いすの整頓、物品や放送機器の片付け、教室回りなど。
翌日(8:20~)
- 体育館で全体振り返りを実施。部局長と実行委員長からの総括後、1年生は教室へ戻り、2年生は片付けの残り作業を行います。
トラブル対策
どんなに準備をしても、当日は予期せぬトラブルが発生する可能性があります。例えば、音響機材のトラブルやプログラムの進行が遅れるなどの問題が考えられます。事前にトラブルシューティングの計画を立て、対応策を準備しておくと安心です。
参加者への配慮
参加者全員が楽しめるように、特に高齢者や障がいを持つ方への配慮を忘れずに。例えば、座席の配置や移動のサポートなど、細やかな気配りが求められます。
おわりに
3年生を送る会は、生徒たちにとって一生の思い出となる重要なイベントです。しっかりとした準備と計画、そして当日のスムーズな運営が成功の鍵です。本記事で紹介したステップを参考に、素晴らしい会を開催してください。皆さんの努力が、3年生にとって最高の送り出しになることを願っています。