はじめに
中学校の入学式は、新入生とその家族にとって特別な瞬間です。同時に、教員にとっても大切な行事の一つです。しかし、初めて入学式を担当する教員にとって、何を準備し、当日にどう行動すればよいのかは大きな課題です。これらの疑問に答え、入学式をスムーズに進行させるためには、適切な準備と計画が必要です。
この記事では、中学校教員向けに、入学式の準備と当日の流れを詳しく解説します。必要な準備事項や、当日のスケジュール管理のポイントを具体的に説明します。
事前にしっかりと準備を整え、当日の流れを理解しておくことで、入学式をスムーズに進行させることができます。また、新入生や保護者が安心して参加できる環境を提供することで、学校全体の信頼感を高めることができます。
この記事を読み終えることで、入学式に向けた準備が整い、当日の流れを把握できるようになります。これにより、入学式をスムーズに進行させるための知識と自信を得ることができるでしょう。
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入学式当日のスケジュール
1日の流れ
朝の会や入学式準備を早く終えた生徒たちに、担任発表のときの反応を練習しておくとよいでしょう。
また、出会いの大切さについて、生徒へ語っておくとよいです。
生徒と担任の先生との出会いが、すてきな時間となります。
新1年生の学級活動の流れ
新1年生の学級開きは以下の通りです。
- 学級担任挨拶
- 緊急連絡カード・保健アンケートなどの回収
- 生徒手帳交付
- 教科書確認
- 今後、1週間の連絡
- 学級写真
学級開きが始まる前にトイレ休憩をとりましょう。
そして、休憩時間中の生徒の様子を観たり、話しかけたりしましょう。
入学式準備の役割分担
入学式の前日準備
入学式の主な前日準備については以下の通りです。
- 体育館式場づくり
- 新1年生の教室
- 外庭清掃
- 新入生の教科書準備
入学式の当日準備
入学式の当日の準備は以下の通りです。
- 国旗を正面玄関と掲揚棟へ設置
- 入学式立て看板設置
- 新入生受付、教室案内
- クラス発表用プリント掲示
- 保護者受付、案内
- 代表生徒の指導
- 入学式演奏指導
- 保護者駐車場
- 祝電掲示
などがあります。
担任が準備するもの
入学式を迎えるにあたって、教員が準備するべき主なアイテムをリストアップします。
持ち物
以下の資料は、入学式当日、すぐに確認できるようにしておきましょう。
- 名簿と座席表: 新入生の名簿と座席表を事前に準備し、確認します。
- 挨拶文: 自分の役割に応じた挨拶文やスピーチの原稿を準備します。
- 筆記用具: 署名や記入が必要な場合に備えて、ペンを持参します。
- 連絡先リスト: 緊急連絡先や重要な連絡先リストを持参します。
- タイムテーブル: 式の進行に合わせたタイムテーブルを準備し、進行をスムーズにします。
服装の選び方
教員の服装は、学校の規定や地域の文化によって異なる場合があります。
以下に、一般的な服装の選び方を紹介します。
教員の服装
- スーツ: 男性教員はダークスーツ、女性教員はスーツまたはフォーマルなワンピースを選びましょう。
- ネクタイやスカーフ: スーツに合ったネクタイやスカーフを選び、統一感を持たせます。
- 靴: 革靴やパンプスなど、フォーマルな靴を選びましょう。
黄金の3日間に向けて
生徒たちとの出会いは、今後の学級を経営する上でも重要です。
特に、初めの3日間。
さらにいえば、7日間の流れについては、準備を進めておきましょう。
感動的な演出のアイディア
ビデオメッセージ
入学式でのビデオメッセージは、新入生に感動を与えるための効果的な方法です。
在校生や卒業生から「新しい挑戦」「夢に向かって」「学校生活の楽しみ方」といったテーマで1、2分のメッセージを募り、カメラで撮影します。
これらのメッセージを編集し、学校の風景やイベント映像を加えて一つのビデオにまとめます。
このビデオは式典の冒頭や最後に上映し、プロジェクターやスクリーン、音響設備を事前に準備してスムーズに再生します。
また、校長や学年主任、担任教師からの個別メッセージや教職員全員での集合メッセージも含めることで、より温かみのある演出が可能です。
新入生に心に残る歓迎の場を提供し、彼らが特別な存在であることを伝えることができます。
サプライズパフォーマンス
入学式における吹奏楽部や合唱部の特別パフォーマンスは、新入生にとって感動的な体験になることでしょう。
選曲は明るく元気な曲や新入生が親しみやすい曲が良く、十分なリハーサルを行い質を高めます。
演出にはサプライズ感を持たせ、式典の途中で突然演奏が始まるようにし、校長先生の挨拶後に紹介することで新入生を驚かせます。
手拍子を促したり、新入生と一緒に歌う場面を作ると一体感が生まれます。
また、教師たちによるパフォーマンスも効果的です。
吹奏楽部の演奏に教師も出演してみましょう。
教師が歌やダンス、寸劇を披露し、新入生に親しみやすさと驚きを与えます。
これも十分な練習が必要で、特にダンスや歌の場合は振り付けや歌詞をしっかり覚えます。
サプライズパフォーマンスは式典の終盤に行うと効果的で、新入生に忘れられない思い出を提供し、学校生活への期待感を高めます。
不安を感じる新入生へのサポート方法
アイスブレイク活動
入学式の翌日以降、新入生同士が打ち解けるための活動を企画することで、友達作りをサポートし、孤立感を和らげることができます。
以下は具体的なアイデアです。
名前覚えゲーム
円になって座り、順番に自分の名前と好きなことを言います。
次の人は前の人の名前と好きなことを覚えて繰り返します。
ペアインタビュー
二人組を作り、お互いに簡単な質問をし合います(好きな食べ物、趣味など)。
その後、インタビューした内容を他の生徒に紹介します。
グループチャレンジ
小グループに分かれて、短い時間で簡単な課題を解決するチャレンジを行います。
例えば、新聞紙で塔を作る、または簡単なパズルを解くなど。
共通点探し
4~5人のグループに分かれ、制限時間内に自分たちの共通点を5つ見つけ出す活動を行います。
共通点を発表し、他のグループと比べてみると盛り上がります。
ピアサポートシステム
先輩生徒が新入生をサポートする制度を導入することで、新入生の不安を軽減します。
具体的な方法は以下の通りです。
バディシステム
新入生に対して、上級生の「バディ」を割り当てます。
バディは新入生に学校生活についてのアドバイスを提供し、困ったことがあればサポートします。
オリエンテーションツアー
バディと一緒に学校内を案内するツアーを開催します。
教室や図書館、体育館などの施設を見て回りながら、学校のルールやマナーを教えます。
定期的な交流イベント
バディ同士が定期的に集まる交流イベントを企画します。
昼食会やスポーツイベント、勉強会などを通じて、より親しくなれる機会を提供します。
個別面談
入学式前後に、教師が新入生一人ひとりと短時間の個別面談を行うことで、不安や疑問を解消します。
始めは、保護者にも同席してもらった方が、生徒は安心するでしょう。
面談の準備
面談の前に、新入生の基本情報(興味関心、過去の学習状況など)を把握しておきます。
面談の目的を明確にし、どのような話題を扱うかを計画します。
フォローアップ
面談後も定期的に新入生の様子を確認し、必要に応じて追加のサポートを提供します。
面談で話し合った内容をもとに、個別の支援プランを立て、学校全体でサポート体制を整えます。
おわりに
入学式は新しい生活のスタートを祝う重要な行事です。事前の準備と当日の流れをしっかりと把握することで、安心して式に参加することができます。この記事を参考に、素晴らしい入学式を迎えられるように準備を整えましょう。