【中学技術】動画のデジタル化|フレームレートと容量の計算を例題で解説

はじめに

スマホで撮った動画も、動画サイトで見ている動画も、実は本当に動いているわけではありません。
動画の正体は、たくさんの静止画を、とても速く入れかえて見せているものなんです。

中学技術の「情報」では、文字、音、画像のデジタル化に続いて、動画のデジタル化を学びます。
ここで出てくるのが、フレームとフレームレートという二つの言葉です。
さらに、動画の容量をかけ算で求める計算問題も、定期テストでよく出ます。

この記事では、パラパラ漫画のたとえから始めて、なめらかさの決まり方、そして容量の計算まで、順番に整理していきます。
例題は2問用意しました。
ゆっくり、自分の手を動かしながら読んでみてくださいね。

この記事で分かること
  • 動画のしくみ:静止画(フレーム)を速く入れかえて動いて見せている。
  • フレームレート:1秒間に表示する枚数のこと。大きいほどなめらか。
  • 容量の計算:1枚の容量×1秒の枚数×秒数で求められる。

動画のデジタル化の全体像

動画のデジタル化は、三つの段階で理解するとすっきりします。
まず「なぜ動いて見えるのか」というしくみ、次に「なめらかさは何で決まるのか」、最後に「容量はどう計算するのか」です。
この順番で進めれば、用語も計算も一本の線でつながります。

動画のデジタル化 三つの柱
  • フレーム:動画を作っている1コマ1コマの静止画。画素の集まりとして記録される。
  • フレームレート:1秒間に何枚のフレームを見せるか。単位はfps。
  • 容量の計算:全体の枚数を出してから、1枚の容量をかける。

ポイント1:動いて見えるしくみ(フレーム)

教科書のすみに、パラパラ漫画を描いたことはありますか。
少しずつ違う絵を描いてめくると、絵が動いて見えますよね。
動画もまったく同じしくみで動いています。

HeatKeep
HeatKeep

動いて見えるしくみのポイントを紹介します

動画の正体は静止画の連続

スマホで撮った動画を見ていると、人や物がなめらかに動いているように感じます。
けれども、画面に映っているのは、一瞬ごとに止まった一枚の写真にすぎません。
その写真を、目では追えないほどの速さで次々に入れかえているので、私たちの目には動きとして見えるんです。
動いて見えるのは、目と脳の働きのおかげなんですよ。
まずは「動画は静止画の連続である」という一文を、しっかり頭に入れておきましょう。
この一文が、動画の話のすべての出発点になります。

この考え方は、これから出てくる計算にも直結します。
動画の容量が大きくなるのは、静止画をたくさん持っているからです。
画像一枚ぶんの重さが、枚数ぶんだけ積み重なっていくイメージを持っておくと、あとの計算がぐっと分かりやすくなります。

動画が静止画の列でできていることを表すイメージ

パラパラ漫画で考えるフレーム

パラパラ漫画の一ページ一ページは、動画の世界では「フレーム」と呼ばれます。
映画のフィルムでいえば、一コマにあたるものです。
ページ数が多いほど、動きの途中の様子をこまかく描けるので、動きはなめらかにつながります。
反対にページ数が少ないと、絵と絵のあいだが大きく飛んでしまい、ぎこちない動きに見えてしまいます。
この「何枚で動きを表すか」という考え方が、次のポイントのフレームレートにつながっていきます。
ページをめくる速さも、動きの見え方に関わってきます。

テストでは「動画を構成する一枚一枚の静止画を何というか」という形で聞かれることがあります。
答えは「フレーム」です。
パラパラ漫画の一ページと結びつけて覚えておけば、忘れにくくなりますよ。
言葉だけで丸暗記するより、絵のイメージと一緒に覚えるのがおすすめです。

デジタルではフレームも画素の集まり

デジタルの動画では、一枚一枚のフレームも、画像と同じように画素の集まりとして記録されています。
画像のデジタル化で学んだとおり、写真は小さな色の点である画素が縦横に並んだものでした。
動画のフレームも同じで、細かい点の並びに0と1の数字を割り当てて保存しているんです。
つまり動画のデジタル化とは、画像のデジタル化を、何十枚、何百枚と繰り返したものだと考えることができます。
新しい仕組みが出てきたわけではないので、安心してくださいね。

だからこそ、フレームの数が増えれば、記録しなければならないデータも増えます。
この関係が、ポイント3で扱う容量の計算の土台になります。
いまのうちに「フレームは画像と同じもの」と整理しておきましょう。

動いて見えるしくみのポイント
  • 動画は静止画の連続:止まった絵を速く入れかえているだけで、本当に動いてはいない。
  • 一枚一枚がフレーム:パラパラ漫画の一ページ、映画フィルムの一コマにあたる。
  • フレームは画素の集まり:画像のデジタル化と同じ仕組みで記録されている。

ポイント2:なめらかさを決めるフレームレート

動画のなめらかさを決めるのは、1秒間に何枚の絵を見せるかという数字です。
この数を「フレームレート」と呼びます。
ゲーム実況やスポーツ動画で「60fps」と書かれているのを、見かけたことがあるかもしれませんね。

HeatKeep
HeatKeep

フレームレートのポイントを紹介します

フレームレートとは1秒間の枚数

フレームレートとは、1秒間に何枚のフレームを表示するかを表す数です。
単位は「fps」と書き、「エフピーエス」と読みます。
たとえば30fpsなら、1秒間に30枚の静止画を次々に見せていることになります。
10秒の動画なら、30枚が10秒ぶんで合計300枚です。
fpsという単位は「1秒あたりの枚数」を意味していると覚えておくと、計算のときに迷いません。
数字が大きいほど、1秒に見せる絵の数が多いということです。
まずはこの意味を、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

ここで気をつけたいのは、フレームレートは画面のこまかさではないということです。
画面のこまかさは解像度や画素数の話で、フレームレートとは別のものなんです。
テストでも、この二つを混同させる問題が出ることがあります。
「fps=1秒間の枚数」と、声に出して覚えてしまいましょう。

30fpsと60fpsはどうちがう

30fpsと60fpsを比べると、60fpsのほうが、同じ1秒間に倍の枚数を見せることになります。
そのぶん、動きの途中の様子がこまかく記録されて、なめらかに見えるんです。
サッカーのボールやゲームのキャラクターのように、速く動くものを映すときに60fpsがよく使われるのは、このためです。
一方で、30fpsでも日常の動画には十分きれいです。
テレビ番組やスマホで撮る動画では、30fps前後が標準的に使われています。
どちらが優れているというより、目的に合わせて選ぶものなんです。

ただし、なめらかになるぶん、保存するフレームの数も倍になります。
つまり、60fpsの動画は、同じ長さの30fpsの動画より、容量が大きくなりやすいということです。
なめらかさと容量は、引き換えの関係にあると覚えておきましょう。
この考え方は、ポイント3で計算にも使います。

フレームレートのポイント
  • fpsは1秒の枚数:30fpsなら1秒間に30枚のフレームを表示する。
  • 多いほどなめらか:60fpsは30fpsの倍の枚数で、速い動きにも強い。
  • 使い道で選ぶ:映画はおよそ24fps、テレビやスマホは30fps前後が多い。

枚数が少ないとカクカクする理由

フレームレートが小さくなると、動きがカクカクして見えます。
これは、絵と絵のあいだで物の位置が大きく飛んでしまうからです。
パラパラ漫画のページを半分に減らしたところを、想像してみてください。
ボールがここからあそこへ、一瞬で移ったように見えて、動きの途中が見えなくなりますよね。
枚数が多ければ多いほど、動きの途中の様子を細かくつなげられるので、なめらかに感じられるんです。
反対に、枚数が少ない動画では、途中の様子が記録されていないぶん、動きが飛び飛びに見えてしまいます。
この違いは、実際にコマ数の少ない動画を見るとよく分かります。

映画がおよそ1秒24枚で作られているのは、それでも人の目には十分なめらかに見えるからです。
必要以上に枚数を増やすと、容量だけが大きくなってしまいます。
だから動画は、使い道に合わせたフレームレートが選ばれているんですね。

フレームの枚数と容量の関係を表すイメージ

ポイント3:動画の容量を計算しよう

ここからは、いよいよ容量の計算です。
難しそうに見えますが、使うのはかけ算だけです。
先に全体の枚数を出すという手順さえ守れば、迷うことはありません。

HeatKeep
HeatKeep

容量の計算のポイントを紹介します

容量を決める三つの要素

動画の容量は、三つの要素で決まります。
一つ目は、フレーム一枚あたりの容量です。
二つ目は、フレームレート、つまり1秒間の枚数です。
三つ目は、動画の長さ、つまり秒数です。
この三つをすべてかけ合わせたものが、動画全体の容量になります。
式にすると「容量=1枚の容量×1秒の枚数×秒数」です。
三つのうちどれか一つでも大きくなれば、容量は大きくなっていきます。
テストでは、この三つの数字が問題文のどこに書かれているかを、まず見つけることが第一歩です。
数字を見つけたら、線を引いておくと安心ですよ。

計算するときのコツは、先に「全体で何枚あるか」を出すことです。
1秒の枚数に秒数をかければ、動画全体のフレーム数が求まります。
そのあとで、1枚の容量をかければ答えが出ます。
順番を決めておくと、計算ミスがぐっと減りますよ。

例題で確かめる容量の計算

例題1です。
1枚が2MB、フレームレートが10fps、長さが5秒の動画の容量を求めましょう。
まず全体の枚数は、10×5で50枚です。
1枚が2MBなので、2×50で100MBになります。
例題2は、1枚が1MB、30fps、長さが10秒の動画です。
枚数は30×10で300枚、容量は1×300で300MBと求まります。
どちらも「枚数を出してから1枚の容量をかける」という手順で解けました。
数字が変わっても、手順は変わりません。
手順さえ守れば、どんな問題でも同じように解けます。

なお、1000MBが1GBです。
例題2の300MBは、まだ1GBには届かない大きさだと分かりますね。
答えを書くときは、問題がMBで答えるよう指定しているのか、GBなのかを必ず確かめましょう。
単位をそろえる習慣をつけておくと、テストで安心です。

容量の計算のポイント
  • 先に全体の枚数:1秒の枚数×秒数で、動画全体のフレーム数を出す。
  • 次に1枚の容量をかける:全体の枚数×1枚の容量が動画の容量。
  • 倍にすれば容量も倍:fps・秒数・1枚の容量のどれにも比例する。

倍にすると容量も倍になる

例題2で、フレームレートだけを30fpsから60fpsに変えてみましょう。
枚数は60×10で600枚になり、容量は1×600で600MBです。
フレームレートを2倍にしたら、容量もちょうど2倍になりました。
動画の長さを10秒から20秒に変えても、同じように容量は2倍になります。
容量は、フレームレートにも、秒数にも、1枚の容量にも、それぞれ比例するということです。
比例という言葉は、数学の授業でも出てきましたよね。
片方が2倍になれば、もう片方も2倍になる関係のことです。

スマホのカメラには、フレームレートを選べる設定があります。
60fpsはなめらかですが、そのぶん保存に使う容量が増えます。
空き容量と相談しながら選ぶのが、情報の技術を使いこなすコツなんです。

スマホの保存容量と動画の関係を表すイメージ

テスト前の確認リスト

ここまでの内容を、テスト前に見直せる形にまとめました。
用語の意味と、計算の手順の二つに分けて確認していきましょう。
一つずつ声に出して言えるかどうか、チェックしてみてください。
言えなかったところが、あなたの復習ポイントです。

  • 動画は、静止画を高速で入れかえて動いて見せているものだと説明できる。
  • 動画の一枚一枚の静止画を「フレーム」と呼ぶことを覚えた。
  • フレームレートは「1秒間に表示する枚数」で、単位はfpsだと言える。
  • 60fpsは30fpsの倍の枚数で、なめらかなぶん容量が大きくなると分かった。
  • 容量=1枚の容量×1秒の枚数×秒数で、先に全体の枚数を出してから計算できる。

よくある質問

動画のデジタル化でテストに出るのはどこですか

よく出るのは、用語の意味と容量の計算の二つです。
用語では「フレーム」と「フレームレート」の意味を、短い言葉で答えさせる問題が多く見られます。
計算では、1枚の容量、フレームレート、秒数が与えられて、動画全体の容量を求める形が定番です。
この記事の例題1と例題2を、何も見ずに解き直せるようにしておけば、十分に対応できますよ。
計算の式を暗記するより、先に全体の枚数を出す手順を覚えるのがおすすめです。
用語はパラパラ漫画のイメージと結びつけて覚えると、忘れにくくなります。

フレームレートと解像度はどうちがいますか

フレームレートは時間の細かさ、解像度は絵そのものの細かさを表す数で、まったく別のものです。
フレームレートは「1秒間に何枚見せるか」、解像度は「一枚の絵が何個の画素でできているか」を示します。
たとえるなら、パラパラ漫画の「ページの枚数」がフレームレート、「一ページに描かれた絵の細かさ」が解像度です。
テストでは「fpsは画素の数ではない」という点がよく問われるので、区別しておきましょう。
時間の細かさと、絵の細かさ。この二つを分けて考えるだけで、迷いはなくなりますよ。

計算がうまくいかないときはどうすればいいですか

まず、問題文から三つの数字を書き出してみてください。
1枚の容量、1秒の枚数、動画の長さの三つです。
次に、1秒の枚数と秒数をかけて、全体の枚数を求めます。
最後に、その枚数に1枚の容量をかければ答えが出ます。
よくある失敗は、秒数をかけ忘れることと、MBとGBの単位をそろえ忘れることです。
計算が終わったら、単位が問題の指定どおりか、一度だけ見直す習慣をつけましょう。
それでも不安なときは、例題1の数字で、手順を最初から確かめ直してみてください。
同じ手順で解けるはずです。

おわりに

動画のデジタル化のポイントを、もう一度ふり返りましょう。
動画は、静止画であるフレームを高速で入れかえて見せているもの。
フレームレートは、1秒間に見せる枚数のこと。
そして容量は、1枚の容量に、1秒の枚数と秒数をかけて求めます。
なめらかさと容量は、引き換えの関係です。
例題をもう一度解いてみると、しっかり身につきますよ。

動画のデジタル化のまとめ図(フレーム・フレームレート・容量の計算)

ご視聴ありがとうございました。
この記事の内容を動画でも解説しています。
ぜひご覧ください。

生徒との絆を深め、理想の学級を実現させませんか?