【中学技術】製品の評価と改善とは?PDCAと評価シートの計算を例題でテスト対策

はじめに

技術の授業で製品を作り終えると、「できた!」とほっとしますよね。
でも、定期テストでは「作ったあとに何をしますか」と聞かれることがよくあります。
その答えが、今回のテーマである「評価と改善」です。

評価とは、作った製品が目的どおりに使えるかを確かめること。
改善とは、見つかった問題をよりよく直すこと。
言葉だけなら簡単ですが、「何を基準に確かめるのか」「誰に確かめてもらうのか」「点数はどう計算するのか」まで聞かれると、迷ってしまう人が少なくありません。

この記事では、中学技術の「評価と改善」を、三つのポイントに分けて整理します。
評価のものさしと五つの観点、使用者テストと評価シート、そして計算の例題と改善案の書き方です。
例題は二問用意したので、ノートに書きながら一緒に解いてみてくださいね。

この記事で分かること
  • 評価と改善のちがい:確かめることと直すことを、自分の言葉で説明できるようになります。
  • 評価の観点5つ:目的・安全・丈夫さ・使いやすさ・費用を、順番に言えるようになります。
  • 使用者テストと計算:評価シートの合計点や割合を、例題で計算できるようになります。

評価と改善の全体像

製品づくりの流れは、課題の設定、設計と計画、製作、評価と改善の四つに分けられます。
この記事で扱うのは、いちばん最後の「評価と改善」です。
この流れは、PDCAサイクルとも呼ばれ、改善したらまた計画に戻って、何度も回していきます。
テストでは、この順番や、それぞれの言葉の意味がよく問われますよ。

評価と改善の全体像
  • 評価:目的どおりに使えるかを、観点ごとに確かめること。
  • 改善:評価で見つかった問題を、具体的に直すこと。
  • PDCA:計画・実行・確認・改善をくり返して、製品をよくしていく流れ。

ポイント1:評価のものさしと五つの観点を決める

評価は、何となく「よさそう」と感じることではありません。
どのものさしで確かめるのかを先に決めておくことで、はじめて評価になります。

HeatKeep
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評価のものさしのポイントを紹介します

作る前に評価の基準を決めておく

評価のものさしは、製作に入る前に決めておくのが基本です。
たとえば本立てを作るなら、「本を5さつ立てても倒れない」「10秒以内に1さつ取り出せる」のように、あとから確かめられる言い方にしておきます。
こうしておくと、できあがったときに「合格か、まだか」をはっきり判断できます。
反対に、作り終えてから基準を決めると、うまくいった部分だけを見て、つい甘い評価になってしまうんですよ。
基準は、数字や回数など、誰が見ても同じ答えになる形にするのがコツです。
班で相談して決めると、見落としも減ります。

ここで覚えておきたいのは、基準は「作る目的」から逆算して決める、という順番です。
目的が「教科書を立てて置くこと」なら、いちばん大切な基準は倒れないことになります。
目的があいまいなままだと、基準もあいまいになり、評価そのものができなくなってしまいます。
だから設計の段階で、目的と基準をセットでノートに書いておきましょう。
テストでも、「評価の基準はいつ決めますか」と聞かれたら「製作の前」と答えられるようにしておくと安心です。

工程表と部品を机にならべて、作る前に基準を確かめている場面

目的に合うか、安全かを確かめる

評価の観点の一つ目は、目的に合っているかどうかです。
本立てなら、本を並べて倒れずに立つこと、机の上に置いても場所をとりすぎないことが、目的に合っているかの確認になります。
二つ目は安全です。
角が鋭くないか、板の表面にとげが残っていないか、くぎの先が飛び出していないかを、実際に手で触って確かめます。
安全は、ほかの観点がどれだけよくても、足りなければ合格にできない大切な観点です。
使う人の中には小さな子どもがいるかもしれない、と想像するのがコツです。
角を紙やすりで丸めるだけでも、安全性は大きく上がります。

目的に合っているかを確かめるときは、「何のために作ったのか」を設計メモに戻って読み直しましょう。
作っているうちに、見た目や作りやすさばかり気になって、もともとの目的を忘れてしまうことはよくあります。
安全のほうは、チェックする場所を決めておくと漏れません。
角、表面、くぎやねじの頭、脚の先の四か所を、順番に指でなぞって確かめる習慣をつけると安心ですよ。

丈夫さ・使いやすさ・費用の見方

三つ目は丈夫さです。
ぐらつかないか、ねじがゆるんでいないか、重いものをのせても割れたり曲がったりしないかを、押したり揺らしたりして確かめます。
四つ目は使いやすさです。
出し入れがしやすいか、高さや大きさが使う人に合っているかを、実際に使いながら見ていきます。
五つ目は費用です。
材料代の合計が、はじめに決めた予算の中に収まっているかを、レシートや見積もりの数字で確認します。
この五つを、目的、安全、丈夫さ、使いやすさ、費用の順に言えるようにしておきましょう。
どれを特に重く見るかは、作る製品によって変わります。

もし見た目のよさも評価に入れたいときは、この五つのあとに「デザイン」の観点としてつけ加えます。
ただし、かっこよくても倒れてしまう本立てでは、よい製品とはいえませんよね。
だから評価の順番は、まず目的と安全、次に丈夫さと使いやすさ、最後に費用や見た目、と考えるとバランスがとれます。
テストでは五つの観点の名前そのものが問われやすいので、声に出して覚えてしまうのがおすすめです。

評価のものさしのポイント
  • 基準は製作の前に:確かめられる言い方で、目的から逆算して決めておきます。
  • 観点は五つ:目的・安全・丈夫さ・使いやすさ・費用の順に整理します。
  • 安全は最優先:ほかの点数が高くても、安全が足りなければ先に直します。

ポイント2:使用者テストと評価シートで評価する

ものさしが決まったら、次は実際に確かめる段階です。
作った本人だけで評価せず、使う人に試してもらうことが、よい評価の近道です。

HeatKeep
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使用者テストと評価シートのポイントを紹介します

作った本人だけで評価してはいけない理由

評価でいちばん大切なのは、作った本人以外の人に実際に使ってもらうことです。
自分で作ったものは、どこがどうなっているか知っているので、無意識に使いやすい持ち方や置き方をしてしまいます。
そのため、不便なところに気づきにくいんですよ。
ほかの人に使ってもらうと、「ここが引っかかる」「どこを持てばいいか迷う」といった、作った人には思いもよらない声が出てきます。
これが使用者テストと呼ばれる方法で、評価の中心になります。
家族や友達、クラスの別の班の人など、身近な人にお願いしてみましょう。
使う本人の声は、何よりの情報になります。

テストをお願いする相手は、実際にその製品を使いそうな人を選ぶのがポイントです。
本立てなら、本をよく読む人や、教科書を毎日出し入れする人がぴったりです。
反対に、作った本人が「自分で評価します」と言ってしまうと、どうしても点数が甘くなりがちです。
テストの記述問題でも、「作った本人以外の使う人に試してもらう」という言葉が入っていると、正解に近づきます。
身近な人にお願いするだけでも、立派な使用者テストになりますよ。

使う人に実際に試してもらい、使い心地を確かめている場面

使用者テストの進め方・3つの手順

使用者テストは、三つの手順で進めます。
一つ目は、使う場面を決めることです。
本立てなら「朝、登校したときに教科書を出し入れする」のように、できるだけ本番に近い場面を決めましょう。
二つ目は、使っている様子を観察することです。
ここでは口を出さず、手が止まったところや、迷った顔をした場面をメモします。
三つ目は、使い終わった人に感想を聞くことです。
「使いにくかったところはどこですか」と、具体的に聞くのがコツです。
この三つの順番で進めると、見落としが減ります。
メモは、あとで評価シートの理由欄に写すことができます。

観察のときに口を出さない理由は、説明してしまうと、その人が迷った大切な瞬間が消えてしまうからです。
説明がなくても使える製品が、よい製品なんですね。
感想を聞くときは、「どうでしたか」だけだと「普通です」で終わってしまいます。
「いちばん困った場面は」「ここをこう変えたら使いやすいですか」と、たずね方を工夫しましょう。
記録は短い言葉で十分で、あとから見返せることが大切です。

評価シートで観点ごとに点数をつける

テストの結果は、評価シートという表にまとめます。
表の左側に、目的、安全、丈夫さ、使いやすさ、費用の五つの観点をならべ、それぞれに4段階の点数をつけます。
4点が最高で、1点が最低です。
点数をつけたら、その点数にした理由を一言で書いておきましょう。
たとえば使いやすさが2点なら、「手前の板が高くて本が出しにくい」のように書きます。
理由があると、次の改善案を考えるときにそのまま材料として使えます。
点数だけの表では、どこをどう直せばいいか分からないからです。
班でシートを見せ合うのもおすすめです。

点数のつけ方がぶれないように、「4点は文句なし、3点は少し気になる、2点は直したい、1点は大きな問題」のように、基準の言葉を先に決めておく方法もあります。
点数のものさしがそろっていれば、人によって評価がばらつきにくくなります。
合計点を出すときは、五つの点数をそのまま足し算して、20点満点で考えます。
次のポイントで、実際に計算してみましょう。
計算は足し算だけなので、落ち着いて取り組めば大丈夫です。

使用者テストのポイント
  • 作った本人以外に:使いそうな人に試してもらうと、不便に気づけます。
  • 場面・観察・感想:この三つの順番で進め、観察中は口を出しません。
  • 点数と理由をセットで:評価シートに理由を一言書くと、改善案に使えます。

ポイント3:結果を計算して、改善してもう一度確かめる

評価シートができたら、点数を計算して、どこを直すかを決めます。
計算は足し算と割合だけ。例題で、テストに出る形に慣れておきましょう。

HeatKeep
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結果の計算と改善のポイントを紹介します

例題1:評価シートの合計点を求める

それでは例題です。
5つの観点を4点満点で評価したところ、目的が3点、安全が4点、丈夫さが3点、使いやすさが2点、費用が3点でした。
合計は何点でしょうか。
答えは、3+4+3+2+3で、15点です。
20点満点なので、割合にすると15÷20で、75パーセントになります。
そして5つの中でいちばん点が低いのは、使いやすさの2点です。
ここが、いちばん先に直すべき場所だと分かります。
点数を並べて見ると、直す場所が自然に見えてくるのが評価シートのよいところです。
テストでも、足し算とパーセントの両方が聞かれやすいですよ。

計算で間違えやすいのは、満点を数え間違えることです。
観点が5つで、それぞれ4点満点なら、満点は4×5で20点です。
観点の数が変わったら満点も変わるので、必ず確かめましょう。
また、合計点が高くても、安全が1点のような観点があれば、その製品はそのまま使えません。
合計だけでなく、点の低い観点にも目を向けるのが、正しい評価の読み方です。
テストの答案では、「合計点」と「いちばん低い観点」の二つを書けると高得点です。

例題2:テスト結果から直す順番を決める

もう一問解いてみましょう。
本立てを10人に試してもらったところ、「取り出しにくい」と答えた人が5人、「ぐらつく」と答えた人が2人、「問題なし」が3人でした。
最初に直すべきものは何で、問題があった人は全体の何パーセントでしょうか。
最初に直すのは、いちばん多くの人が困った「取り出しにくさ」です。
問題があった人は5+2で7人なので、10人のうち70パーセントになります。
人数の多い問題から直すと、少ない手間で満足する人を増やせます。
テストでは、割合を求める計算が出ることが多いので、全体の人数で割ることを忘れないようにしましょう。

ただし、人数が少なくても、けがにつながる問題は別です。
たとえば、ぐらつきが2人だけでも、本が落ちて危ないなら、安全のために先に直す必要があります。
優先順位は、まず安全、次に人数の多さ、最後に直しやすさ、と考えると迷いません。
この順番も、記述問題で使える考え方なので、覚えておくと得点につながりますよ。
評価の数字は、人の気持ちや安全を守るための道具だと考えましょう。

完成した製品をならべて、結果をくらべながら評価している場面

具体的な改善案を書き、もう一度確かめる

問題が分かったら、改善案を考えます。
改善案は、どこをどう変えるかを具体的に書くのがコツです。
「もっと丁寧に作る」ではなく、「棚の手前の板を2センチ低くする」のように、場所と数字を入れましょう。
そして、なぜ取り出しにくいのかという原因とセットで考えることも大切です。
手前の板が高いのが原因なら、低くすることで解決しますが、原因が奥行きの深さなら、別の直し方が必要になります。
原因を考えずに直すと、的外れな改善になってしまいます。
改善案は、直す前にノートへ書いて、班の人に見てもらうと安心です。

改善したら、そこで終わりにせず、もう一度同じ方法で評価します。
前回の点数と比べて、使いやすさが2点から4点に上がっていれば、改善の効果があったと確かめられます。
この計画、実行、確認、改善をくり返す流れが、PDCAサイクルです。
ここで気をつけたいのは、よかった所まで変えてしまわないことです。
直すのは問題が見つかった所だけにして、うまくいった部分は残しましょう。
サイクルは一度で終わらず、何度も回すほど製品がよくなっていきます。

結果の計算と改善のポイント
  • 合計点と割合:足し算で合計を出し、満点で割ってパーセントにします。
  • 直す順番:安全を最優先にして、次に困った人が多い問題から直します。
  • 改善案は具体的に:場所と数字を入れ、原因とセットで書きます。

テスト前の確認リスト

ここまでの内容を、テスト前に自分で確かめられるようにチェックリストにまとめました。
声に出して答えられるか、ノートに見ないで書けるかを、ひとつずつ試してみてください。
全部にチェックがついたら、評価と改善の単元は準備ばんたんです。
ついていない項目があれば、その項目のポイントの見出しに戻って、もう一度読み直しましょう。
間違えた項目には印をつけて、寝る前にもう一度見直すと記憶に残りやすいですよ。

  • 評価は出来ばえを確かめること、改善は見つかった問題を直すことだと、自分の言葉で説明できる。
  • 評価の五つの観点(目的・安全・丈夫さ・使いやすさ・費用)を、順番に言える。
  • 評価の基準は製作の前に、確かめられる言い方で決めておくと説明できる。
  • 評価シートの合計点とパーセントを計算でき、いちばん低い観点を見つけられる。
  • PDCAの4文字が、計画・実行・確認・改善を表し、くり返し回すことだと言える。

よくある質問

評価と改善のちがいは何ですか

結論から言うと、評価は「確かめること」、改善は「直すこと」です。
評価では、目的どおりに使えるか、安全か、丈夫かなどを観点ごとに確かめて、点数や言葉で結果を出します。
改善では、その結果をもとに、どこをどう変えるかを考えて、実際に直します。
評価だけで終わると問題が残ったままになり、改善だけだと何が問題か分からないまま直すことになります。
だから二つはいつもセットで考えるんですよ。
ノートには、評価の横に「確かめる」、改善の横に「直す」と書いておくと覚えやすいです。

自分で作った製品を、自分で評価してもいいですか

自分で評価すること自体は、悪いことではありません。
ただし、作った本人だけの評価では、どうしても点数が甘くなったり、不便に気づけなかったりします。
そのため、自己評価をしたうえで、使う人にも試してもらうのが理想です。
授業では、班の友達や家の人にお願いして、使った感想を聞かせてもらいましょう。
テストの記述問題でも、「使う人に試してもらい、その意見をもとに評価する」と書けると、より正解に近くなります。
自分の評価と他の人の評価を並べて見ると、気づきが増えて楽しいですよ。

評価シートの点数が全部高ければ、改善しなくていいですか

点数が全部高いなら、大きな改善は必要ないかもしれません。
ただ、そこで止まらずに、もっとよくできる点がないかを使った人に聞いてみると、新しい発見があることもあります。
また、合計点が高くても、一つだけ点が低い観点があれば、そこは必ず見直しましょう。
特に安全の点が低いときは、ほかの点数がどれだけ高くても、先に直す必要があります。
評価シートは、合計点で満足するためではなく、直す場所を見つけるための道具だと考えると、使い方がぐっと分かりやすくなります。

おわりに

今回は、製品の評価と改善について、観点、使用者テスト、評価シート、そして例題までを見てきました。
評価は出来ばえを確かめること、改善は問題を直すこと。
基準は製作の前に決め、使う人に試してもらい、結果から具体的な改善案を考える。
そしてもう一度確かめて、PDCAサイクルを回していく。
これが、今日いちばん持ち帰ってほしい考え方です。

作って終わりにせず、「使う人にとってどうだろう」と一歩ふみこんで考えることは、技術の授業だけでなく、これからの毎日にも役に立ちます。
定期テストに向けて、五つの観点と二つの例題を、もう一度ノートに書いて確かめてみてくださいね。
応援しています。

評価と改善の流れ:基準を決める、使う人に試してもらう、点数にする、改善してもう一度の四つの手順のまとめ図

ご視聴ありがとうございました。
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