
はじめに
電気の勉強になると、電流・電圧・抵抗という言葉が急に増えて、頭がこんがらがってしまう人は多いですよね。
とくにオームの法則や電力の計算は、定期テストでも必ずと言っていいほど問われる大事なところです。
でも、一つひとつの意味と式の使い方をていねいにおさえていけば、けっしてむずかしいものではありません。
この記事では、電気回路の基本になる電流・電圧・抵抗の意味から始めて、オームの法則、直列回路と並列回路のちがい、そして電力と電力量の計算まで、順番に整理していきます。
例題も入れながら、テスト前の確認にそのまま使える形でまとめました。
読み終わるころには、回路の計算問題が「解ける」に変わっているはずですよ。
電気回路の3つの学びの全体像
電気回路の学習は、大きく3つのまとまりに分けて考えると迷いません。
1つ目は、電流・電圧・抵抗の意味と、それをつなぐオームの法則です。
2つ目は、直列回路と並列回路という、つなぎ方によるちがいです。
3つ目は、電気の働きを表す電力と、その合計である電力量の計算です。
この順番でおさえていくと、あとの計算問題がぐっと解きやすくなります。
- オームの法則:電圧・電流・抵抗の関係を式にして、計算に使えるようになります。
- 直列と並列のちがい:電流・電圧・抵抗がどう変わるかを整理して覚えられます。
- 電力と電力量:電気の働きの強さと、使った電気の合計の求め方が分かります。
ポイント1:オームの法則で電気の流れを式にする
回路の計算の土台になるのが、電流・電圧・抵抗という3つの量と、それをつなぐオームの法則です。
この式さえ使いこなせれば、回路の計算問題の多くはもう解けたも同然なんですよ。
オームの法則のポイントを紹介します
電流・電圧・抵抗は何を表すのか
電気回路を考えるとき、最初におさえたいのが電流・電圧・抵抗という3つの量です。
電流は導線を流れる電気の量で、単位はアンペア、記号はAで表します。
電圧は電流を押し出す力の大きさで、単位はボルト、記号はVです。
そして抵抗は電流の流れにくさを表し、単位はオーム、記号はΩを使います。
この3つは水の流れにたとえると分かりやすく、電流は水の量、電圧は水を押す高さ、抵抗は管の細さにあたります。
まずはそれぞれが何を表す言葉なのかを、単位とその記号をセットにしてしっかり覚えておきましょう。
オームの法則という一つの式
電流・電圧・抵抗の3つは、実はばらばらではなく、オームの法則という一つの式でつながっています。
オームの法則は、電圧は抵抗と電流をかけ合わせたものに等しい、という関係を表したものです。
式で書くと、電圧イコール抵抗かける電流、記号ではVイコールRかけるIとなります。
たとえば抵抗が3オームの部分に2アンペアの電流が流れているとき、そこにかかる電圧は3かける2で6ボルトだと計算できます。
この式さえ覚えておけば、2つの量が分かればもう1つの量を必ず求められます。
回路の問題を解くうえでの土台になる、いちばん大切な関係式です。
求めたいものに合わせて式を変える
オームの法則を使いこなすコツは、求めたいものに合わせて式を変形することです。
電圧を求めるときは抵抗かける電流をそのまま使いますが、電流を求めたいときは電圧を抵抗でわり、抵抗を求めたいときは電圧を電流でわります。
3つの形をばらばらに暗記するのは大変なので、電圧イコール抵抗かける電流という基本の形を1つ覚え、そこから変形すると考えると迷いません。
問題を読んだら、まず何が分かっていて何を求めるのかを整理し、それに合った形を選びましょう。
この手順に慣れると、計算問題がぐっと解きやすくなりますよ。
- 電圧=抵抗×電流:VイコールRかけるIが基本の形。まずここを暗記します。
- 電流=電圧÷抵抗:電流を求めるときは、電圧を抵抗でわります。
- 抵抗=電圧÷電流:抵抗を求めるときは、電圧を電流でわります。
例題で確かめてみましょう。
電圧が6ボルト、抵抗が3オームのとき、電流は電圧わる抵抗なので、6わる3で2アンペアです。
このように、公式を1つ覚えて変形するだけで、いろいろな問題に対応できるようになりますよ。
ポイント2:直列つなぎと並列つなぎのちがい
回路には、部品を一列につなぐ直列と、枝分かれさせてつなぐ並列の2種類があります。
この2つは性質がちょうど逆になっているので、対にして覚えるのがいちばんの近道です。
直列と並列のちがいのポイントを紹介します
直列回路は電流が一本道
直列回路は、豆電球や抵抗を一列に並べてつないだ回路で、電流の通り道が1本しかないのが特徴です。
道が1本なので、電流の大きさは回路のどこをはかっても同じになります。
一方で電圧は、それぞれの豆電球や抵抗に分かれてかかり、全部を足すと電源の電圧に等しくなります。
抵抗については、つないだものをそのまま足したものが回路全体の抵抗になります。
たとえば3オームと2オームを直列につなぐと、全体では5オームです。
つなぐほど電流は流れにくくなり、豆電球は1つのときより暗くなる、と覚えておきましょう。
並列回路は枝分かれの道
並列回路は、豆電球や抵抗を枝分かれさせてつないだ回路です。
電流の通り道が複数に分かれているのが直列とのちがいで、性質もちょうど逆になります。
電圧はどの枝にも同じ大きさがかかり、電流はそれぞれの枝に分かれて流れ、合流すると元の大きさに戻ります。
全体の抵抗は、1つだけつないだときよりも小さくなるのがポイントです。
道が増えることで電流が流れやすくなるからですね。
直列は電流が同じで電圧が分かれる、並列は電圧が同じで電流が分かれる、と対にして覚えると混乱しませんよ。
家庭の電気が並列つなぎな理由
わたしたちの家庭のコンセントは、実はすべて並列つなぎになっています。
もし直列だったら、1つの電気を消したとたんに道が切れて、家じゅうの電気が全部消えてしまいます。
並列なら通り道がそれぞれ独立しているので、テレビを消しても照明はついたまま、という当たり前のことができるのです。
さらに、並列ではどのコンセントにも同じ電圧がかかるため、決められた電圧で安全に機器を使えます。
身のまわりの回路が直列と並列のどちらなのかを考えてみると、教科書の知識が急に身近に感じられて、理解も深まりますよ。
- 直列は電流が同じ:通り道が1本なので、どこでも電流は同じ。抵抗は足し算になります。
- 並列は電圧が同じ:どの枝にも同じ電圧。電流は分かれ、全体の抵抗は小さくなります。
- 家庭は並列:1つ切れても他は使え、機器に同じ電圧をかけられるからです。
直列と並列は、言葉で覚えるより表に整理して比べるのがおすすめです。
電流・電圧・抵抗が、それぞれのつなぎ方でどう変わるかを一度書き出しておくと、テストのときに迷わなくなります。
身近な回路がどちらのつなぎ方かを考える習慣をつけると、さらに理解が深まりますよ。
ポイント3:電力と電力量の計算
最後は、電気の働きを数で表す電力と、使った電気の合計を表す電力量です。
どちらも身のまわりの電気製品や電気料金に直結する、とても実用的な考え方なんですよ。
電力と電力量のポイントを紹介します
電力は電気の働きの強さ
電力とは、1秒あたりに電気がする仕事の大きさ、つまり電気の働きの強さを表す量です。
単位はワットで、記号はWを使います。
電力は、電圧に電流をかけることで求められ、式では電力イコール電圧かける電流と書きます。
たとえば100ボルトで2アンペアの電流が流れる機器なら、100かける2で200ワットです。
同じ電圧でも電流が大きいほど電力は大きくなり、その分だけ強く働きます。
電気製品に書かれているワット数はこの電力を示していて、数字が大きいほどたくさんの電気を使う機器だとイメージしておきましょう。
電力量は使った電気の合計
電力が働きの強さを表すのに対して、電力量はある時間の間に使った電気の合計の量を表します。
電力量は、電力に使った時間をかけて求め、式では電力量イコール電力かける時間となります。
単位はジュール、または生活でよく使うワット時やキロワット時です。
たとえば500ワットの機器を2時間使うと、500かける2で1000ワット時になります。
同じ機器でも、長い時間使えばそれだけ電力量は大きくなります。
電気料金はこの電力量をもとに計算されているので、節電を考えるときにも役立つ、とても身近な考え方なんですよ。
テストでまちがえないための確認
最後に、テストで計算をまちがえないためのポイントを確認しておきましょう。
まず大切なのは、単位をそろえることです。
時間が分で書かれていたら時間になおすなど、公式に入れる前に単位を確認します。
次に、オームの法則も電力の式も、求めたいものに合わせて変形できるように練習しておきましょう。
そして、回路の図に分かっている数値を書きこむのがおすすめです。
どこに何ボルト、何アンペアが分かっているかが見えると、使う公式が自然と選べて、あわてず一つずつ当てはめれば計算問題は必ず解けるようになりますよ。
- 電力=電圧×電流:単位はワット。100Vで2Aなら200Wと求められます。
- 電力量=電力×時間:単位はワット時など。500Wを2時間で1000Whです。
- 単位をそろえる:分は時間になおすなど、計算前に必ず単位を確認します。
電力と電力量は、言葉が似ていて混ざりやすいところです。
電力は「今どれくらい強く働いているか」、電力量は「合計でどれくらい使ったか」と役割を分けて覚えるとすっきりします。
身近な電気製品のワット数を見ながら考えると、計算の意味も実感できますよ。
おわりに
今回は、電流・電圧・抵抗の意味から、オームの法則、直列回路と並列回路のちがい、そして電力と電力量の計算まで見てきました。
たくさんの用語が出てきましたが、電圧イコール抵抗かける電流というオームの法則を軸にすれば、一つひとつがつながって見えてきます。
あとは回路の図に数値を書きこんで、公式を変形しながら練習を重ねるだけです。
テスト前の確認に、この記事をぜひ役立ててくださいね。
ご視聴ありがとうございました。
この記事の内容を動画でも解説しています。
ぜひご覧ください。








