中学技術【センサの種類とはたらき】光・温度・距離・人感の違いと選び方をわかりやすく解説

はじめに

近づくと開く自動ドア。
入ると点いて、しばらくすると消えるトイレの照明。
設定した温度になると、ふっと静かになるエアコン。
どれも毎日あたりまえに使っていますが、なぜ機械のほうが気づけるのか、考えたことはありますか。

答えは、そこにセンサが入っているからです。
センサは、周りのようすをはかって電気の信号に変える部品で、人でいえば目や耳や皮ふにあたります。
これがないと、機械は外のようすを何ひとつ知ることができません。
逆に言えば、どのセンサが入っているかが分かれば、その機械が何を見て動いているのかまで読み取れるということですね。

この記事では、まずセンサが計測制御の中でどんな役わりをしているのかを確かめます。
次に、中学校で覚えておきたい四つのセンサを、しくみと使われ方の両方から整理します。
光、温度、距離、人感の四つです。
最後に、実習でつまずきやすいしきい値の決め方と、誤作動の直し方を扱います。
途中には例題を二つ置きました。
どのセンサを選ぶかを考える問題と、しきい値をいくつにするかを決める問題です。
どちらも定期テストで問われやすい形なので、手を止めてノートに書きながら読んでみてくださいね。
授業を休んでしまった人も、この記事だけで追いつけるように書いています。

センサを3つの順で整理する

この単元は、「役わり」「種類」「境目」の三つに分けると、一気に見通しがよくなります。
一つ目は役わり。
センサが計測制御のどこにいて、何をしている部品なのかをつかみます。
二つ目は種類。
光・温度・距離・人感の四つを、しくみと使われ方でセットにして覚えます。
三つ目は境目。
しきい値という数値の意味と決め方を知り、誤作動を自分で直せるようにします。
この順で追いかけると、はじめて見る機械でも「これは何をはかっているのか」を考えられるようになりますよ。

今日おさえる3つのこと
  • ポイント1:センサは機械の感覚:計測制御の入力を受け持ち、周りのようすを数値に変えます。
  • ポイント2:代表的な4つのセンサ:光・温度・距離・人感。何をはかるかで名前が付いています。
  • ポイント3:しきい値と誤作動:動かす境目の数値を、自分ではかって決められるようにします。

ポイント1:センサは機械の感覚

まずは、センサがどんな仕事をしている部品なのかをつかんでいきましょう。
ここを飛ばすと、種類の名前を並べただけの暗記になってしまいます。
センサは、目に見える周りのようすを、コンピュータが読める数値に変える部品です。

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センサは機械の感覚のポイントを紹介します

センサがしていること

センサとは、周りのようすをはかって、電気の信号に変える部品のことです。
明るさ、温度、物までの距離、人の動き。
どれもそのままの形では、コンピュータに伝わりません。
数や文字で表されていないからですね。
そこでセンサが、はかった量を電圧の変化として取り出し、数値に直してくれます。
人でいえば、目や耳や皮ふにあたる部分です。
目が光を受け取り、脳がそれを判断するように、機械もまずセンサで受け取ってから判断しているんですよ。
センサがなければ、機械は外のようすを何ひとつ知ることができません。

センサや制御基板、配線がひとそろい並べられた計測制御の教材セット

計測制御のどこにいるのか

計測制御システムは、入力、判断、出力という三つの流れでできています。
センサが受け持つのは、いちばん最初の入力です。
センサがはかった値をコンピュータが受け取り、あらかじめ決めておいた条件と比べて判断します。
その判断にしたがって、モータやランプ、ブザーといったアクチュエータが動く。
この一本の流れを思い出せると、センサの役わりがはっきりします。
自動ドアなら、人を見つけるのがセンサ、開けると決めるのがコンピュータ、実際に扉を動かすのがモータですね。
三つのどれが欠けても、自動では動きません。

何をはかりたいかで種類が決まる

センサの名前には、たいてい「何をはかるか」がそのまま付いています。
光センサは明るさ、温度センサはあたたかさ、距離センサは物までの長さ、人感センサは人の動きですね。
ですからセンサを選ぶときは、部品の名前から探すのではなく、まず「何を知りたいのか」から考えます。
暗くなったら点けたいのなら、知りたいのは明るさですから光センサ。
暑くなったらファンを回したいのなら、知りたいのは温度ですから温度センサ。
この順で考えると、選ぶのに迷わなくなりますよ。
テストでも、場面を示して「どのセンサを使うか」を答えさせる問題がよく出ますよ。

センサの役わりでおさえること
  • はかって数値に変える:連続した量を電圧の変化として取り出し、判断に使える数に直します。
  • 受け持つのは入力:センサが入力、コンピュータが判断、アクチュエータが出力を担当します。
  • 知りたいことから選ぶ:部品名から探さず、何をはかりたいのかを先に決めると迷いません。

ポイント2:代表的な4つのセンサ

ここからは、中学校で覚えておきたい四つのセンサを見ていきます。
しくみと使われ方をセットにして覚えるのが、いちばん定着しますよ。
光・温度・距離・人感。この四つを押さえれば、身の回りの自動化はほとんど説明できます。

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代表的な4つのセンサのポイントを紹介します

光センサ ― 明るさで抵抗が変わる

光センサは、当たる光の強さによって電気の通しやすさが変わる部品です。
代表はシーディーエスセルという部品で、明るいほど抵抗が小さくなります。
抵抗が小さくなれば電流は流れやすくなりますから、この変化を電圧として読み取れば、いまの明るさが数値で分かるわけですね。
使われているのは、暗くなると自動で点く街灯や、周りに合わせて画面の明るさを変えるスマートフォンです。
技術の実習では、白と黒のちがいを読み取って線をたどる、ライントレースロボットでよく使いますよ。
白い床は光をよく返し、黒い線は返しません。
この差を数値で読んでいるんですね。

光センサに明かりを当てて、明るさによる変化を確かめている実験の場面

温度センサ ― サーミスタで熱をはかる

温度センサの代表はサーミスタです。
こちらも、温度によって電気の通しやすさが変わる部品なんですよ。
多くのものは、温度が上がるほど抵抗が小さくなります。
光センサと考え方はまったく同じで、変わるきっかけが光か熱かのちがいだけです。
身の回りでは、エアコンが設定した温度で止まるのも、電気ポットがふっとうしたら切れるのも、この温度センサのはたらきです。
生物育成で学んだハウスの温度管理も同じですね。
暑くなったらファンを回す、という制御に使われています。
テストでは、サーミスタという名前と「温度で抵抗が変わる」の二つがそのまま問われます。

距離センサと人感センサのちがい

この二つは、テストでよく取りちがえられます。
距離センサは、自分から超音波や赤外線を出して、はね返ってきたものを受け取ります。
超音波式は往復にかかった時間から、赤外線式は反射してくる角度から、物までの長さを求めます。
自分で出しているので、荷物でも台車でも、はね返りさえあれば反応します。
いっぽう人感センサは、人の体から出ている赤外線をとらえるだけで、自分からは何も出しません。
とらえているのは熱の変化なので、じっと動かずにいると見失ってしまうんですよ。
自動ドアが荷物にも反応するのは、距離センサを使っているからなんですね。

4つのセンサでおさえること
  • 光と温度は抵抗の変化:シーディーエスは明るいほど、サーミスタは熱いほど抵抗が小さくなります。
  • 距離は自分から出す:超音波は往復の時間、赤外線は反射の角度。物や台車にも反応します。
  • 人感は待って受け取る:人の赤外線と熱の変化をとらえます。動かないと見失うのが弱点です。

ポイント3:しきい値と誤作動

最後は、実習でいちばんつまずくところです。
センサをつないだのに思ったように動かない。
その原因のほとんどは、この一つの数値にあります。
しきい値は、教科書から写すものではなく、自分の場所ではかって決めるものです。

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しきい値と誤作動のポイントを紹介します

しきい値は動かす動かさないの境目

センサから返ってくる値は、少しずつ変わる連続した数です。
ですから、どこから動かすのかを、こちらではっきり決めてやらなければいけません。
この境目になる数値を、しきい値といいます。
プログラムでは、もし明るさがしきい値より小さければランプを点ける、という形の分岐で書きます。
センサをつないだのに思ったように動かない、という失敗のほとんどは、この値を決めていないか、決め方が合っていないかのどちらかなんですよ。
つまり、回路や配線よりも先に確かめるべき場所だということですね。
しきい値は、プログラムの中でいちばん大事な一行だと思ってください。

しきい値は測ってから決める

では、しきい値はどうやって決めるのでしょうか。
答えは、実際にはかってから決める、です。
たとえば教室の明るさをはかったら、昼は800、夜は200という値になったとします。
暗くなったら点けたいのなら、まずは真ん中の500あたりに置いてみます。
そのうえで夕方の教室で動かしながら、点くのが早すぎれば下げ、遅すぎれば上げて調整していきます。
教科書の数字を写すのではなく、自分の場所ではかった数から決める。
ここが実習でいちばん差が出るところですよ。
同じプログラムでも、教室と廊下ではちょうどよい値がちがってきます。

温度センサで室温をはかり、しきい値をこえるとファンが回る装置を確かめている場面

誤作動の原因と直し方

うまく動かないときは、あわてて回路を組み直す前に、三つを確かめてください。
一つ目は、取り付ける向きと位置です。
光センサが天井の照明の真下を向いていれば、いつまでも昼だと判断してしまいます。
二つ目は、まわりからの余計な光や熱です。
窓からの日ざしや暖房の風は、センサをかんたんにだまします。
三つ目は、しきい値の境目ぴったりで動かしていないかどうか。
境目に張りついた値は、点いたり消えたりをくり返します。
少し幅を持たせると、動きが落ち着きますよ。
この三つを順に見ていけば、たいていの誤作動は自分で直せるようになります。

しきい値でおさえること
  • しきい値は判断の境目:この値より大きいか小さいかで、動かす動かさないを分けます。
  • はかってから決める:昼と夜の値をはかり、まずは真ん中に置いて実際に動かしながら調整します。
  • 誤作動は3つを確認:向きと位置、まわりの光や熱、そして境目ぴったりになっていないかです。

おわりに

今日たどってきたのは、センサの役わり、四つの種類、そしてしきい値の三つでした。
センサは計測制御の入力を受け持ち、周りのようすを数値に変える。
光は明るさ、温度はあたたかさ、距離は物までの長さ、人感は人の動きをはかる。
そして、動かす境目のしきい値は、自分ではかった数から決める。
この筋道でつながって見えたなら、もうこの単元は自分のものですよ。

最後に一つだけお願いです。
記事の中に出てきた例題を、もう一度ノートで確かめてみてください。
夜の通路に、暗くなってから人が通ったときだけ点く明かりをつけるなら、どのセンサを使うでしょうか。
昼が800、夜が200のとき、しきい値はいくつから試すとよいでしょうか。
読んで分かった気になるのと、自分の手で説明できるのとでは、テストでの手ごたえがまるで変わりますよ。

センサの役わり、光・温度・距離・人感の4つのセンサのしくみと使われ方、しきい値の決め方と誤作動の直し方をまとめた図

ご視聴ありがとうございました。
この記事の内容を動画でも解説しています。
ぜひご覧ください。

中学技術【センサの種類とはたらき】光・温度・距離・人感の違いと選び方をわかりやすく解説

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