【中学技術】害虫の見分け方3種|アブラムシ・ヨトウムシ・ハダニ

はじめに

野菜を育てていて、ある朝ふと葉を見ると、大きな穴があいていたり、葉が白くかすれていたりした。
そんな経験はありませんか。
中学技術の「生物育成」では、こうした害虫の被害を見分けて、早めに手を打つ力がとても大切になります。

ところが、害虫は種類によって食べ方も隠れ場所もふえ方もちがうので、犯人がわからないまま対策をしても、うまくいかないんです。
この記事では、学校の菜園や家庭菜園でよく出会うアブラムシ、ヨトウムシ、ハダニの三種類を取り上げます。
口の形、いる場所、残した跡という三つの手がかりで、害虫の見分け方を一緒に整理していきましょう。

定期テストで問われやすいところは、後半の確認リストにまとめました。
動画とあわせて読めば、理解がしっかり定着しますよ。

この記事で分かること
  • 害虫の見つけ方:葉の裏や新芽など、どこを見ればよいかがわかります。
  • 三種類の特徴と被害:アブラムシ・ヨトウムシ・ハダニのちがいを整理できます。
  • 見つけたときの動き方:取り除き方と予防の工夫がわかります。

害虫の見分け方の全体像

害虫の見分け方は、むずかしく考えなくて大丈夫です。
どこにいるか、どんな跡を残すか、どんな口をしているかの三つを順番に確かめれば、たいていの害虫は犯人がしぼれます。
口の形、いる場所、残した跡。この三点セットが見分けの合言葉です。
この記事では、まず見る場所と被害の跡を学び、次にアブラムシとヨトウムシ、最後にハダニと見つけたときの動き方を見ていきます。

害虫を見分ける三点セット
  • いる場所:葉の裏、新芽や茎、株元の土の近くをのぞいてみます。
  • 残した跡:穴あき、白い点々、べたつきなど、葉に残るサインを読み取ります。
  • 口の形:葉をかじるかむ口か、汁を吸う吸う口かで二つに分けます。

ポイント1:害虫の見つけ方は場所と被害の跡から

害虫を見つける第一歩は、虫そのものを探すより、虫がいそうな場所と葉に残った跡を見ることです。
跡から犯人をしぼりこむ考え方を身につけると、見回りがぐっと楽になります。

観察のヒント
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害虫の見つけ方のポイントを紹介します

害虫は葉の裏と新芽に隠れている

害虫は、強い日ざしや天敵をさけるために、葉の裏や新芽のあたり、株元の土の近くに隠れていることが多いんです。
葉の表だけを見て「虫はいないな」と安心すると、見落とす原因になります。
見回りのときは、葉を一枚ずつそっとめくって裏を確かめ、新芽の先や茎の付け根までのぞいてみましょう。
特にアブラムシは新芽に集まり、ハダニは葉の裏に集まるので、場所を知っているだけで見つかる確率が上がりますよ。
ほんの数秒、裏をのぞく習慣をつけるだけで、被害が広がる前に気づける回数がふえていくんです。

見回りは、朝の水やりのついでにするのがおすすめです。
毎日同じ時間に同じ株を見ると、昨日とのちがいに気づきやすくなります。
虫そのものが見つからなくても、葉の色やつやの変化、葉の縮れ、地面に落ちた黒い粒などが手がかりになります。
観察ノートに日付と気づいたことを書き残しておくと、被害が広がった時期もふり返れて、授業の記録にも役立ちます。

葉裏のアブラムシを拡大した観察例

穴あきと白い点々は犯人からのサイン

虫の姿がすぐ見つからなくても、葉に残った跡は犯人を教えてくれます。
葉に大きな穴が不規則にあいているときは、葉をかじる虫がいるサインです。
一方、葉に白い小さな点がたくさん出ているときは、汁を吸う虫が葉の中身を吸い取った跡です。
新芽が縮れて葉がべたべたしているときは、アブラムシの出すあまい排せつ物が原因かもしれません。
このように、跡の形と虫の食べ方は、きれいに結びついているんですよ。
犯人の名前がわからなくても、まず「かじったのか、吸ったのか」を考えるだけで、調べる範囲がぐっとせばまります。

ここで大切なのは、病気との区別です。
葉に斑点が出ていても、虫がつけた跡のこともあれば、カビなどによる病気のこともあります。
虫の食べ跡は、穴のふちがちぎれたようにでこぼこしていたり、近くにふんが落ちていたりします。
病気の場合は、粉をふいたような白いカビや、輪の形をした斑点になることが多いです。
迷ったときは、葉の裏をルーペで観察して、動く虫がいるかどうかを確かめてみましょう。

かむ口と吸う口で二つに分ける

害虫は、口の形によって大きく二つに分けられます。
一つは、葉をかじり取って食べる「かむ口」で、食べた跡が穴として残ります。
もう一つは、針のようにとがった口を葉や茎にさして、中の汁を吸う「吸う口」です。
吸う口の虫は葉に穴をあけないので、白い点々や葉のしおれ、べたつきといった別の跡が出ます。
この分け方は、害虫の見分けの第一歩であり、テストでもよく問われる大切な知識なんですよ。
用語として、かむ口と吸う口という二つの言葉を、具体的な虫の名前といっしょに答えられるようにしておくと安心です。

口の形がわかると、対策の方向も見えてきます。
かむ口の虫は、食べた量だけ被害が大きくなるので、見つけ次第すぐに取り除くことが効果的です。
吸う口の虫は、数が少ないうちは目立ちませんが、あっという間にふえるので、早めの発見が欠かせません。
どちらの場合も、「口の形、食べ方、残る跡」という流れで考えると、頭の中で整理しやすくなりますよ。

害虫の見つけ方のポイント
  • 葉の裏までめくる:表だけでなく、裏と新芽と株元まで確かめます。
  • 跡から犯人をしぼる:穴あきはかむ口、白い点々は吸う口のサインです。
  • 病気と区別する:ルーペで動く虫がいるかを確かめて見分けます。

ポイント2:アブラムシとヨトウムシの特徴と被害

ここからは、よく出会う害虫を一種類ずつ見ていきます。
まずはアブラムシとヨトウムシです。
この二種類は、吸う口とかむ口の代表なので、ちがいを並べて覚えるとテスト対策にもなります。

観察のヒント
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アブラムシとヨトウムシの特徴と被害のポイントを紹介します

アブラムシは新芽に群れる小さな虫

アブラムシは、体長が数ミリほどの小さな虫で、新芽や若い茎、葉の裏にびっしりと群れてつきます。
色は緑や黒、茶色などさまざまで、野菜の種類によってつく色が変わることもあります。
口は針のような吸う口で、植物の汁を吸って育ちます。
羽のある個体とない個体がいて、羽のある虫が飛んで別の株へ移るので、一つの株に見つけたら、まわりの株も確かめることが大切なんです。
一匹ずつは小さくても、ふえるのがとても速い虫なので、見つけたその日のうちに対応を始めることが、被害を小さくおさえる大きなコツです。

アブラムシは一匹ずつが小さいので、ひとつひとつは目立ちません。
けれども、新芽の先がなんとなく濃い色に見えたら、それは虫が集まっているのかもしれません。
近づいて見ると、小さな虫がぎっしり並んでいるはずです。
アリが株の上を行き来していることも、見つけるヒントになります。
アリはアブラムシの出すあまい排せつ物が目当てなので、アリの多い株には、アブラムシがいる可能性が高いんですよ。

アブラムシの被害は汁吸いとウイルス病

アブラムシに汁を吸われると、株は栄養をうばわれて元気がなくなり、新芽が縮れたり、生育が遅れたりします。
さらに、アブラムシが出すあまい排せつ物で葉がべたべたになり、そこに黒いカビが生えて「すす病」になることもあります。
もうひとつ見逃せないのが、ウイルス病を運ぶ役割です。
病気にかかった株の汁を吸った虫が、次の株の汁を吸うことで、病気を広げてしまうんです。
つまり、アブラムシは汁を吸って葉を弱らせるだけでなく、ほかの株へ病気をうつす運び屋にもなる、やっかいな存在なんですよ。
小さな虫だからと油断せず、早めの観察を心がけましょう。

ウイルス病は、一度かかると治す薬がほとんどありません。
だからこそ、アブラムシは数が少ないうちに見つけて取り除くことが、とても大切になります。
被害を見つけたら、虫のついた新芽や葉を切り取って処分し、残った虫は水の勢いで洗い流しましょう。
強いシャワーを当てると株を傷めるので、ホースの先を広げてやさしく流すのがコツですよ。

アブラムシのポイント
  • 吸う口:新芽や茎に群れて、植物の汁を吸います。
  • べたつきとアリ:葉のべたつきやアリの行列は、いるサインです。
  • ウイルス病を運ぶ:数が少ないうちに取り除くことが予防になります。

ヨトウムシは夜に食べて昼は隠れる

ヨトウムシは、ヨトウガというガの仲間の幼虫です。
漢字では「夜盗虫」と書き、夜のあいだに出てきて葉を食べ、昼間は株元の土の中や葉の裏に隠れる習性があります。
そのため、朝に見ても姿がなく、葉に大きな穴があいているのに犯人が見つからない、ということがよく起こります。
口は葉をかじるかむ口です。
葉に不規則な大きな穴があいて、株元に黒っぽいふんが落ちていたら、ヨトウムシを疑ってみましょう。
夜に食べる虫だとわかっていれば、朝に姿が見えなくても、あわてず犯人をしぼりこめますし、探す場所も決まってきます。

成長したヨトウムシは食べる量が多く、放っておくと、葉の太い筋だけを残して、葉がレースのようになることもあります。
ヨトウガは葉の裏に、卵をかたまりにして産みつけます。
卵のかたまりは、見つけやすいうちに葉ごと切り取るのが、いちばん効果的な方法です。
夕方に懐中電灯で株を照らして見回ると、食事中の幼虫が見つかることもあるので、一度試してみてください。

アブラムシ・ヨトウムシ・ハダニの比較

ポイント3:ハダニの見分け方と見つけたときの対策

最後は、いちばん小さくて見つけにくいハダニです。
そのうえで、三種類に共通する「見つけたときの動き方」と予防もまとめます。
害虫対策は、見分けたあとにどう動くかまでがセットです。

観察のヒント
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ハダニの見分け方と見つけたときの対策のポイントを紹介します

ハダニはクモの仲間で0.5ミリほど

ハダニは体長が0.5ミリほどしかなく、肉眼ではほとんど見えない、とても小さな害虫です。
名前に「虫」とつきますが、実は昆虫ではなくクモの仲間で、脚の数も昆虫の六本ではなく八本あります。
葉の裏に集まって、針のような口で汁を吸います。
赤っぽい色や黄緑色のものがいますが、小さすぎるので、ルーペで観察するまで気づかないことも多いんです。
「昆虫ではない」という点は、テストにも出やすいので、覚えておきましょう。
ちなみに、クモも八本脚なので、同じ仲間だと考えると覚えやすいですよ。昆虫の六本脚とのちがいも、あわせて確認しておきましょう。

ハダニは、暑くて乾燥した時期にふえやすい害虫です。
雨に当たると流されて数が減るので、雨の少ない夏の時期や、ハウスの中、軒下のプランターなどで目立ちます。
体が小さいぶん、ふえる速度が速く、気づいたときには葉の裏が一面にびっしり、ということもあるんです。
だからこそ、梅雨明けから夏にかけては、とくに葉の裏の観察を習慣にしたいですね。

白い斑点と細い糸がある葉裏のハダニ

白い点々と細い糸はハダニのサイン

ハダニに汁を吸われた葉には、まず白い小さな点がたくさん出てきます。
数がふえるにつれて、点がつながり、葉全体が白っぽくかすれたように見えます。
被害がひどくなると、葉の裏に細い糸が張られ、クモの巣のようになることもあります。
ここまで進むと、株の元気がなくなり、葉が落ちてしまいます。
白い点々を見つけたら、葉の裏を必ず確かめてください。それがハダニを見つける最大の手がかりなんですよ。
ルーペがあれば、葉の裏で動くごく小さな虫や、細かい糸まで確かめられるので、観察の強い味方になります。

白い点々は、うどんこ病などの病気と見まちがえることがあります。
うどんこ病は、葉の表に粉をふいたような白いカビが出るのが特徴で、葉の裏に虫の姿はありません。
ハダニの場合は、小さな点が散らばるように見え、葉の裏をルーペで見ると、ごく小さな虫が動いています。
迷ったときは、白い紙を葉の下に当てて軽くたたくと、落ちた虫が動くのでわかりやすいですよ。

見つけたときの動き方と予防

害虫を見つけたときは、まず数が少ないうちに、手や道具で取り除くのが基本です。
アブラムシやヨトウムシの幼虫は、見つけた分を取り除き、被害の葉は切って処分します。
ハダニは、葉の裏に霧吹きなどで水をかけると、数をへらすことができます。
取った虫は畑に捨てず、袋に入れてごみとして出しましょう。
予防としては、防虫ネットで成虫を近づけないこと、株の間をあけて風通しをよくすること、毎日の観察が三本柱なんです。
どれも特別な道具がなくても、実習の中ですぐに始められるので、今日からさっそく取り入れてみましょう。

薬剤に頼る前に、まず取り除いたり予防したりする工夫を重ねることが、環境にもやさしい育て方です。
薬剤を使う場合は、その作物に使ってよいものか、使う回数や収穫前の日数が決まっているかを、必ずラベルで確かめます。
学校の実習では、自分で判断せず、必ず先生に相談してから使いましょう。
安全に作業するためにも、このルールだけは守ってくださいね。

見つけたときの動き方のポイント
  • 少ないうちに取り除く:手や道具、水で落として、被害の葉は切って処分します。
  • 予防の三本柱:防虫ネット、株間をあけた風通し、毎日の観察です。
  • 薬剤は先生に相談:ラベルのきまりを確かめてから使います。

テスト前の確認リスト

テストの前日に、これだけは確かめておきたいことを五つにまとめました。
害虫の問題は、「見分ける」「理由を説明する」「対策を選ぶ」の三パターンで出ることが多いです。
それぞれ、口の形や隠れ場所などの理由とセットで覚えると、言葉を変えて聞かれても答えられますよ。
また、虫のいた葉の割合は、虫のいた葉の枚数を調べた葉の枚数で割って、百をかけると求められます。
例題をもう一度、自分の手で計算してみましょう。

  • 害虫の見分けは「口の形・いる場所・残した跡」の三点で考える。
  • かむ口はヨトウムシ、吸う口はアブラムシとハダニ。
  • ヨトウムシは夜に活動し、昼は株元の土や葉の裏に隠れている。
  • ハダニは昆虫ではなくクモの仲間で、脚は八本、体長は0.5ミリほど。
  • 見つけたら数が少ないうちに取り除き、予防は防虫ネット・風通し・毎日の観察。

よくある質問

アブラムシとハダニの見分け方を教えてください

いちばん確かな見分け方は、大きさと、いる場所と、残した跡です。
アブラムシは数ミリあって、新芽や茎に群れて見えるので、肉眼でも虫だとわかります。
ハダニは0.5ミリほどしかなく、葉の裏にいて、肉眼では小さな点にしか見えません。
跡も、アブラムシは新芽の縮れとべたつき、ハダニは葉の白い点々と細い糸というちがいがあります。
どちらも吸う口の害虫なので、口の形だけでは区別できない点に注意してくださいね。
迷ったら、葉の裏をルーペでのぞいて、虫の大きさと数を、自分の目で確かめるのがいちばん確実です。

虫が見えないのに葉に穴があくのはなぜですか

考えられるのは、夜に活動するヨトウムシのしわざです。
ヨトウムシは昼間、株元の土の中や葉の裏に隠れているので、日中に見回っても姿が見つかりません。
まずは、株元の土の表面を軽くほぐして、丸まった幼虫がいないか探してみましょう。
葉の裏に卵のかたまりが産みつけられていることもあります。
夕方に懐中電灯を持って見回ると、食事中の姿を確認できることもあるので、おすすめですよ。
犯人の姿が見えない日でも、ふんや卵、食べ跡の新しさから、いつごろ来たのかを推理できるのも、観察の楽しいところなんです。

害虫を見つけたら、すぐに薬を使うべきですか

まずは薬に頼らず、取り除ける方法を試すのが基本です。
数が少ないうちなら、手や道具で取り除いたり、水で洗い流したり、被害の葉を切って処分したりするだけで、十分に抑えられます。
それでも広がるときに、薬の使用を考えますが、その作物に使えるものかどうか、使う回数や時期の決まりを守ることが欠かせません。
学校の実習では、自分で判断せず、必ず先生に相談してから使いましょう。
薬を使う前の工夫を積み重ねることが、作物にも環境にもやさしい、これからの育て方につながっていきます。
また、使ったあとは、いつ何を使ったかを記録に残しておくと安心です。

おわりに

今回は、アブラムシ、ヨトウムシ、ハダニの三種類を通して、害虫の見分け方を学びました。
見分けの手がかりは、口の形、いる場所、残した跡の三点でしたね。
見つけたら数が少ないうちに取り除き、日ごろは防虫ネットと風通し、毎日の観察で予防する。この流れを覚えておけば、テストでも実習でも役に立ちます。
まずは明日、野菜の葉を一枚めくって、裏を見てみてください。

アブラムシ・ヨトウムシ・ハダニの見分け方のまとめ図

ご視聴ありがとうございました。
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