はじめに
3月になると、中学校は卒業式まであと少しとなります。
中学校は小学校と違って、全員が進学するとは限りません。
中には、就職する生徒もいます。
中学校の卒業式っていうのは、もしかしたら人生で最後の卒業式になるのかもしれないのです。
素敵な卒業式にするために、私は以下のような語りをします。
中学3年生に卒業式前に伝えること
1秒に込められた思い
卒業生に向けて
卒業式は、「楽しい?」と聞かれれば、ほとんどの人がきっと楽しくないと答えます。
作業だけ見れば、立つだけ。座るだけ。返事をするだけ。歌うだけ・・・
作業だけ見れば、つまらないものなのかもしれません。
では、どうして卒業式を行うのであろうか。
自分の人生の節目をつけるためっていうのもありますが、一番は感謝の気持ちを伝えるためです。
15年間、あなたたちを育ててくれた親に、感謝の気持ちを伝えるためです。
今の私なら話せることですが、きっと親はあなたたちの姿勢や歌声を聞いて感動するでしょう。
そして、唯一、たった一人だけで感謝の気持ちを伝えられるのが返事です。
合唱では、もしかしたらあなたの声は届かないかもしれません。
しかし、卒業証書をもらうときの返事は確実に親に伝わります。
たった一秒です。
そのたった一秒に親は感動するのです。
どうか、その一秒に思いを込めてください。
たった一秒できっと一番大切な人を感動させることができるのです。
そして、その感謝の気持ちがきっとあなたたちが大人になったときに返ってくるでしょう。
私が言ったことについて理解できる日がくるでしょう。
将来の自分の子どもに対しても恥じない返事をしてください。
おわりに
卒業式は、一瞬一瞬を大事にすると、感動ある式となります。
返事の他に、卒業生がステージ上にいる20秒間。
ステージから降りる瞬間の卒業生の顔が見える3秒間。
体育館に響く歌声など。
1つ1つの行為を大切にするからこそ、涙溢れる式になります。