
はじめに
2学期が始まって、まだクラスの空気がどこかよそよそしいと感じることはありませんか。
1学期の終わりには打ち解けていたはずなのに、夏休みをはさむと、また最初からのような固さが戻ってくる。よくある光景です。
自己紹介をもう一度させても、緊張はなかなかほぐれません。
かといって、何をすればいいのか、毎回悩んでしまう先生も多いはずです。
アイスブレイクは、特別な準備がなくても、教室の空気を変えられる手軽な方法です。
ここが固いままだと、そのあとの学級会や班活動もぎこちなくなってしまいます。
この記事では、道具も準備もいらないアイスブレイクを、3つのグループに分けて9つ紹介します。
1分でできる緊張ほぐし系、自己紹介・交流を深める系、チームで盛り上がる系。
どれも今日の帰りの会や、明日の朝の会からすぐに使えるものばかりです。
- 2学期はじめに、アイスブレイクが必要な理由
- 1分でできる緊張ほぐし系のゲーム3つ
- 自己紹介・交流を深めるゲーム3つ
- チームで盛り上がるゲーム3つと、選ぶときのコツ
9つのアイスブレイク、3つのグループ
先に結論をお伝えします。
2学期はじめの空気を変えるのに、大がかりな準備は必要ありません。
1分でできる緊張ほぐし系、自己紹介・交流を深める系、チームで盛り上がる系。
この3つのグループから、クラスの様子に合わせて1つ選ぶだけで、教室の空気は変わっていきます。
- その1 1分でできる緊張ほぐし系:じゃんけん自己紹介リレー・共通点さがし・質問リレー
- その2 自己紹介・交流を深める系:二択自己紹介・誕生日順ならべ・好きな○○発表リレー
- その3 チームで盛り上がる系:進化じゃんけん・猛獣狩りに行こうよ・一番○○選手権
ポイント1:①1分でできる緊張ほぐしのアイスブレイク3選
難しい準備は、何もいりません。
1分あれば、教室の空気は少しずつゆるんでいきます。
1分でできる緊張ほぐし系のポイントを紹介します
なぜ2学期はじめに、緊張をほぐす時間が必要か
2学期が始まったばかりの教室は、生徒同士の距離感がまだ定まっていません。
1学期の間に仲良くなった相手がいても、夏休みをはさむと会話の糸口を見失い、最初の数日はどこかよそよそしい空気が流れます。
この状態のまま話し合いや班活動に入っても、発言はまばらになり、活気が生まれにくくなります。
だからこそ、本題に入る前の数分で、あえて声を出し合う機会を作ることが大切です。
特別な準備がいらない1分程度のゲームなら、朝の会や授業の導入にも組み込みやすく、毎日でも続けられます。
1分でできるゲームは、失敗してもすぐにやり直せる気軽さも魅力です。
声を出すことに慣れていない時期ほど、まずは短く、成功体験を積みやすい活動から始めるとうまくいきます。
1分でできる3つのゲームの中身
じゃんけん自己紹介リレーは、じゃんけんに勝った人が名前と好きなものをひとつだけ言うルールです。
負けた人は「いいね」と一言返してから次の相手を探し、教室を歩き回りながら1分間くり返します。
共通点さがしは、隣同士のペアで1分間、見た目ではなく好きな教科や部活動など、共通点を3つ見つけるゲームです。
質問リレーは「好きな給食のメニューは?」のような一問だけの質問を、順番に回していきます。
どれもルール説明が10秒で終わるところが、2学期はじめにちょうどよい手軽さです。
3つとも道具は不要で、席についたままでも、立って歩き回る形でも実施できます。
クラスの人数や教室の広さに合わせて、やり方を微調整してみてください。
1分ゲームを選ぶときのコツ
3つのうち、どれから始めればいいか迷ったら、まずはじゃんけん自己紹介リレーがおすすめです。
ルールが単純で、じゃんけんという誰もが知っている動作から入るため、説明の負担がいちばん少なく済みます。
共通点さがしは、少し会話が続く生徒同士の組み合わせで使うと盛り上がりやすくなります。
質問リレーは、話すのが苦手な生徒がいるクラスでも、一言だけで答えられるので取り入れやすいゲームです。
クラスの実態を見ながら、3つを使い分けてみてください。
曜日ごとに使うゲームを変えると、生徒も新鮮な気持ちで参加できます。
慣れてきたら、質問の内容を「好きな給食」から「夏休みの出来事」など、少しずつ変えていくと飽きずに続けられます。
- ルール説明は10秒で終わらせる:説明が長いと、それだけで空気が固くなる。
- まずはじゃんけんから:誰もが知っている動作なら、説明の負担が少ない。
1分ゲームで空気がゆるんできたら、次は少し時間をかけて、お互いを知り合うゲームに進みましょう。
ポイント2:②自己紹介・交流を深めるアイスブレイク3選
名前を知っているだけでは、まだ足りません。
もう一歩踏み込んで、お互いを知り合う時間を作りましょう。
自己紹介・交流を深める系のポイントを紹介します
なぜ自己紹介をもう一度やり直す価値があるか
4月の自己紹介は、緊張のあまり名前と一言だけで終わってしまう生徒が少なくありません。
2学期に入り、多少なりとも空気に慣れてきたこのタイミングは、もう一度お互いを知り合うのにちょうどよい機会です。
席替えやクラス替えの直後は特に、新しい隣同士・新しい班の中でまだ会話の糸口が見つからないことがあります。
自己紹介を仕切り直すことで、名前だけでなく、好きなものや意外な一面まで知り合うきっかけが生まれます。
この積み重ねが、そのあとの班活動や係活動の動きやすさにもつながっていきます。
特に席替えの直後は、新しい隣の席の相手とまだ一言も交わしていない生徒もいます。
交流ゲームは、そうした空白を自然に埋める役割も果たします。
交流を深める3つのゲームの中身
二択自己紹介は、「犬派か猫派か」のような気軽な二択を出し、手を挙げて答えを示すゲームです。
同じ答えを選んだ人同士や、近くにいる人同士でペアになり、選んだ理由を1分間話します。
誕生日順ならべは、声を出さずにジェスチャーだけで誕生日の順に並ぶゲームで、並び終えたら答え合わせを兼ねて近くの人と自己紹介をします。
好きな○○発表リレーは、好きな教科・好きな季節・好きな色など、テーマを決めて1人ずつ発表していくゲームです。
前の人と同じ答えは言えないというひとひねりが、最後まで集中を切らさないコツです。
誕生日順ならべは、声を出さないというルールそのものが面白がられ、自然と笑顔が生まれやすいゲームです。
体を動かす分、1分ゲームより少し長めの3〜5分を見ておくと進行がスムーズです。
交流ゲームを盛り上げる進め方のコツ
二択自己紹介は、最初の二択を「犬派か猫派か」のような、誰もが気軽に答えられるテーマから始めるのがコツです。
いきなり深い話題を選ぶと、答えにくさから手が挙がりにくくなってしまいます。
誕生日順ならべは、声を出せない分、身振り手振りだけで意思疎通しようとする姿そのものが盛り上がりを生みます。
並べ終わったあとに、実際の誕生日を発表しながら答え合わせをすると、間違いも含めて笑いに変わります。
好きな○○発表リレーは、テーマを季節ごとに変えると、何度でも使い回せる定番ゲームになります。
3つとも、担任が答えを一緒に発表すると、生徒との距離もぐっと縮まります。
先生自身の好きなものを混ぜてみるのもおすすめです。
- 最初の二択は気軽なテーマから:答えやすさが、手の挙がりやすさになる。
- 担任も一緒に答える:先生の一面を見せると、距離が縮まる。
お互いを知り合えたら、最後は体を動かして、クラス全体で盛り上がるゲームに進みましょう。
ポイント3:③チームで盛り上がるアイスブレイク3選
最後は、クラス全体で声を出して盛り上がる時間です。
チームで動く経験が、そのあとの行事にもつながっていきます。
チームで盛り上がる系のポイントを紹介します
なぜチームで盛り上がる時間も必要か
1分ゲームと交流ゲームで空気がほぐれてきたら、最後にクラス全体で体を動かすゲームを入れると、教室の一体感がぐっと高まります。
2学期は体育祭や合唱コンクールなど、クラス全員で動く行事が控えている学校も多い時期です。
その準備期間に入る前に、みんなで声を出し、体を動かした経験があると、行事本番でのまとまりやすさも変わってきます。
チームで盛り上がるゲームは、勝ち負けよりも、声を出し合う過程そのものに意味があります。
担任も一緒になって声を出すと、教室全体の一体感はさらに強まります。
体を動かすぶん、1分ゲームよりも準備の説明にやや時間がかかります。
それでも、ルールさえ理解できれば、あとは体育館並みの盛り上がりを教室でも作り出せます。
盛り上がる3つのゲームの中身
進化じゃんけんは、全員が「たまご」からスタートし、じゃんけんに勝つとひよこ、にわとり、人間へと進化していくゲームです。
同じ進化段階の人同士でしか対戦できないルールにすると、教室のあちこちで自然に会話が生まれます。
猛獣狩りに行こうよは、リーダーが言った言葉の文字数に合わせて、その場でグループを作るゲームです。
「ライオン」なら4人組、「シマウマ」なら5人組というように、とっさに仲間を探す動きが盛り上がりを生みます。
一番当てっこ選手権は、班のみんなで相談して「一番早起き」「一番忘れ物をしない」など、当てはまりそうな一人を指名するゲームです。
一番当てっこ選手権は、お題を「一番声が大きい」「一番笑顔が多い」のように前向きな言葉にすると、誰が指名されても嫌な気持ちになりません。
お題選びだけ、担任が少し気を配ってあげてください。
体を動かすゲームで気をつけたいこと
進化じゃんけんと猛獣狩りに行こうよは、立ち歩きが発生するゲームです。
机や椅子を先によけておく、教室の真ん中にスペースを空けておくなど、安全のための一手間を忘れないようにしましょう。
一番当てっこ選手権は、お題の選び方ひとつで、盛り上がりも教室の空気も大きく変わります。
容姿や成績に関わるお題は避け、行動や性格の前向きな一面を扱うお題にしぼると安心です。
指名された生徒が驚いた顔をしても、それも含めて楽しい時間になるよう、担任が最初にひとこと雰囲気づくりをしておくと安心です。
3つとも、慣れてくると生徒が進行役を務められるようになります。
係活動のひとつとして任せてみるのもおすすめです。
- 立ち歩き前にスペースを空ける:机や椅子をよけて、安全を先に確保する。
- お題は前向きな言葉を選ぶ:容姿や成績に関わるお題は避ける。
緊張ほぐし、交流、チームの盛り上がり。
この3つがそろうと、2学期はじめの教室の空気は、少しずつやわらいでいきます。
明日の確認リスト
全部を一度にやる必要はありません。
まずは1つ選んで、明日の朝の会や帰りの会で試してみましょう。
下のリストは、その日のうちに確かめられることだけを並べました。
2学期はじめの数分間で、教室の土台を少しずつ整えていきましょう。
- 選ぶ:9つのうち、まず1つだけ選べたか。
- 時間:1分ゲームから始め、様子を見て長さを調整できたか。
- お題:一番当てっこ選手権などのお題は、前向きな言葉にできたか。
- 反応:生徒の反応を見て、次に使うゲームを決められたか。
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よくある質問
アイスブレイクに、どのくらい時間をかければいいですか
1分ゲームなら1〜3分、交流を深めるゲームなら3〜5分、チームで盛り上がるゲームなら5〜10分が目安です。
朝の会や帰りの会に組み込むなら1分ゲーム、授業の導入として少し余裕があるなら交流ゲーム、学級活動の時間が丸ごと取れるならチームゲームというように、持ち時間に合わせて選ぶとうまくいきます。
時間が足りなくなりそうなときは、途中で切り上げてもかまいません。
大切なのは最後までやりきることより、教室の空気が少しでもやわらいだかどうかです。
無理のない長さで、毎日でも続けられる形を優先してください。
盛り上がらないクラスでは、何から始めればいいですか
声を出すことに慣れていないクラスほど、いちばん簡単な1分ゲームから始めることをおすすめします。
じゃんけん自己紹介リレーのように、動作そのものがすでに知られているゲームなら、説明の負担が少なく、失敗も起きにくいものです。
いきなりチームで盛り上がるゲームを持ち込むと、ルールの理解に時間がかかり、かえって空気が固くなってしまうことがあります。
私自身、以前この順番を間違えて、教室がしんとしてしまった経験があります。
易しいものから少しずつ積み上げることが、遠回りに見えて、いちばんの近道です。
アイスブレイクは、2学期以外でも使えますか
はい、4月の学級開きや3学期のはじまりなど、クラスの空気がまだ固い場面ならいつでも使えます。
席替えの直後や、新しい班で活動を始める前にも相性がよいゲームばかりです。
季節を問わず使えるので、一度覚えておくと1年間を通して何度も活用できます。
好きな○○発表リレーのようにテーマを変えられるゲームは、季節に合わせて内容を変えると、生徒も飽きずに楽しめます。
手元にいくつか持っておくと、ちょっとした空き時間にも困らなくなります。
学期はじめに限らず、いつでも取り出せる引き出しとして覚えておくと安心です。
おわりに
2学期はじめの教室の空気は、大がかりな準備をしなくても、少しずつ変えていけます。
1分でできる緊張ほぐし系、自己紹介・交流を深める系、チームで盛り上がる系。
この3つのグループ、9つのゲームから、まずは1つだけ選んで試してみてください。
明日やることは、ひとつだけで大丈夫です。
朝の会か帰りの会で、1分ゲームをひとつ試してみる。
そこから、2学期の教室が少しずつ軽やかになっていきます。
ご視聴ありがとうございました。
この記事の内容を動画でも解説しています。
ぜひご覧ください。
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