「勝つことがすべて」と言う言葉があります。
あなたは、この言葉に賛成ですか。
それとも、反対ですか。
私は、半分賛成で、半分反対という立場です。
まず、勝つこと、負けることで、得られるものは感情です。
楽しい、嬉しい、悔しい、悲しいなど、勝ったり負けたりすることで、充実感を覚えたり、次なるやる気を与えてくれます。
感情が動くからこそ、次に向け、頑張ろうとして成長していくのです。
しかし、その感情を得るためには、「勝ちにこだわる」ことしか、手に入れることはできません。
「勝つことがすべてでないよね」「負けてもいいよね」と、勝負をする前から、負けることを肯定しては、負けた後も、それほど感情は動くことはないでしょう。
「負けてもいいよね」と思えば、気持ちは楽になります。
弱い自分を肯定すれば、気が楽になるでしょう。
しかし、勝負の前から、不安や心配、怖れから逃げていては、勝負の後に得られる感情も少なくなります。
つまり、次に向けてのやる気も少なくなり、成長も停滞していくということです。
また、試合が負けた後に、慰めるために、「よい試合だった」「あのプレーはよかったな」と、自分自身に言葉をかけることもあります。
これも先ほどと同じように、気持ちは楽になります。
しかし、負けた後に得られる「悔しい」「悲しい」という感情も少なくなることでしょう。
つまり、次回へのやる気も少なくなり、再び負ける可能性が高くなるということです。
さらに、「勝負を楽しもう」という言葉もあります。
しかし、勝負を楽しむことは、勝ちを目指すために必要であって、決して、楽しむことを優先させる言葉ではありません。
勝負で負ければ、悔しいし、悲しいのです。
負けて楽しむことができる人は、勝負で勝つことは困難でしょう。
私が大切にしていることは、「勝つことがすべて」ではなく、「勝負から得られる感情がすべて」です。
それを実現させるために、「勝つことがすべて」という言葉があると思います。
成長するために、勝つことから逃げないでみましょう。
負けた自分を正当化するのをやめ、思いっきり悔しみ、悲しみ、次に向けてのエネルギーに変えましょう。
きっと、勝負ごとを繰り返すたびに、あなたは成長していくことでしょう。