学校給食当番の決め方と回し方|準備・完食・片付けで学級を育てる給食指導【中学校】

はじめに

学校生活の中で重要な役割を果たす給食当番ですが、スムーズに進行させるためには計画と工夫が必要です。本記事では、給食当番の効率的な決め方と、円滑に運営するための方法について詳しく解説します。この記事を読めば、給食当番をスムーズに進めるための具体的なアイデアやコツを学ぶことができます。

給食当番の決め方

1. ルールの明確化

まず、給食当番を決める前にルールを明確にすることが大切です。以下のポイントを考慮に入れましょう。

  • 公平性の確保: 全ての生徒が平等に当番を経験できるように配慮します。
  • 頻度の設定: 週単位や月単位でのローテーションを設定し、生徒がスケジュールを把握しやすくします。
  • タスクの分担: 各役割を明確にし、どのタスクが誰の担当かを事前に決めておきます。

2. ローテーションシステムの導入

給食当番のローテーションシステムを導入することで、公平性を保ちやすくなります。例えば、以下のようなシステムがあります。

  • アルファベット順: 生徒の名前をアルファベット順に並べ、その順に当番を割り当てます。
  • 抽選方式: くじ引きやランダム抽選で当番を決める方法です。これは公正であり、生徒も楽しみながら参加できます。

3. デジタルツールの活用

デジタルツールを活用することで、当番表の管理が簡単になります。Googleスプレッドシートやクラスルームアプリを使用して、当番表をオンラインで共有・更新すると便利です。

円滑に給食当番を回す方法

1. 明確な指示とガイドライン

給食当番が何をするべきかを明確にするために、具体的な指示とガイドラインを提供します。例えば、以下のような項目をリストにまとめておくとよいでしょう。

  • 給食の準備: 食器の配置、テーブルセッティングなど。
  • 配膳: 各生徒への給食の配布方法。
  • 片付け: 食器の片付け、テーブルの清掃、ゴミの処理など。

2. トレーニングセッションの実施

新しい学期の初めや当番が初めての生徒に対しては、トレーニングセッションを実施します。模擬給食当番を行い、実際の作業を体験させることで、当番業務に慣れてもらいます。

3. コミュニケーションの強化

生徒同士のコミュニケーションを促進することで、協力体制を築きます。定期的にミーティングを開き、問題点や改善点を話し合う場を設けるとよいでしょう。

4. 先生のサポート

先生が積極的にサポートすることで、スムーズな運営が可能になります。生徒が困っている時にはアドバイスを与えたり、トラブルが発生した場合には迅速に対応します。

5. ポジティブなフィードバック

生徒が給食当番を頑張った際には、ポジティブなフィードバックを与えます。これにより、モチベーションが向上し、次回も積極的に参加しようとする意欲が湧きます。

給食の時間は「30分の自治の時間」|準備・食事中・片付けで育てること

給食は、毎日必ずやってくる30分の自治の時間です。準備、食事中、片付けの3つの場面には、それぞれ生徒の心の在り方が表れます。当番の決め方や回し方に加えて、この3つの場面で何を育てるかを決めておくと、給食指導に一本の軸が通ります。

給食の3つの場面で育てること
  • 準備:決めた時間内に動く。間に合わないのは「慣れ」ではなく「やろうとする気持ち」の問題と伝える
  • 食事中:完食を、個人ではなく学級全体の取り組みにする。食べる人も、食べられない人も支え合う
  • 片付け:困っている仲間に気づいて動く。食器を運ぶ、残りを片付けるなどの行動を価値づける
HeatKeep
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給食は毎日200日。30分の自治の練習を積み重ねると、学級の力は確実に育ちますよ

「時間内に動けない」は気持ちの問題と伝える

年度はじめは、給食の準備が決めた時間に終わらないことがよくあります。そのとき、「まだ慣れていないから」で済ませてしまうと、いつまでも改善しません。時間内に動けないのは、方法を知らないからでも、技術がないからでもなく、全員がやろうとしていないから。このことをはっきり伝えると、生徒は自分の動きを「やる気の問題」として見直すようになります。

私が1年生の担任をしていた年は、給食の準備を早くする取り組みについて、ある生徒の日記を学級通信に載せた日がありました。一部だけ紹介します。

学級通信より|1年生・9月|3年間で1,000枚以上のうちの1枚

「準備の価値について」

担任のことば:「司会がいい。周りが見えているし、言うべきことをきちんと言える。」

給食の準備を早くして「いただきます」を時間より1分以上前にする取り組みについて、ある生徒の日記を通信に載せたところ、学級中から意見が集まった号です。「みんなで協力して1分残せたときの笑顔がよかった」「小さなことをこつこつ続けたことが大きなことにつながる」という声の一方で、「早く運ぼうとして走っている人もいて危ない」「もともとは完食するための取り組みだったはず」と目的を問い直す声もありました。

この号から使えること:一人の日記を通信に載せて「どう思う?」と返すと、学級全体の話し合いが紙の上で始まります。賛成も反対もそのまま並べると、取り組みの目的を自分たちで考え直せます。

4月の初日から100号分をまとめた「学級通信100号」は、公式LINEで無料でお届けしています。

完食を、学級全体の目標にする

完食は、給食の時間の小さな目標として学級全体で取り組みやすいテーマです。たくさん食べられる人は、食べられない人のぶんまで食べる。食べられない人は、食べてくれる人に感謝する。完食できた日は、学級全体で拍手をして喜び合う。こうした小さな積み重ねが、学級で支え合う文化をつくっていきます。

片付けで「気づいて動く」を学級文化に

給食の片付けでは、食べるのが遅い仲間の食器を運んだり、残っている片付けを黙って手伝ったりする生徒が出てきます。そうした行動を日記や学級通信で取り上げると、助けてもらった生徒は「ありがとう」を学び、助けた生徒は認められ、読んだほかの生徒も動き始めます。最終的には、担任が「仲間の言葉を受け取ってね」と一言添えるだけで、係や代表の声で給食の時間が回る学級をめざしましょう。

おわりに

給食当番の決め方や運営方法には工夫が必要ですが、適切なルール設定とサポート体制を整えることで、生徒たちの協力を得ながら円滑に進めることができます。この記事で紹介した方法を参考に、スムーズな給食当番の運営を目指しましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。次回の給食当番も頑張ってください。

当番を嫌がる子への対応

給食当番を嫌がる子どもへの、無理のない対応を紹介します。

HeatKeep
HeatKeep

当番を嫌がる子への対応を紹介します

嫌がる理由を、まず聞いてみる

「やりなさい」の前に、なぜ嫌なのかを聞いてみます。

生徒の話を待つ教師の様子

負担の少ない役割から、始めてみる

苦手な作業がある場合は、負担の少ない役割から始めます。

できたときは、具体的に認める

当番をこなせたときは、その都度具体的に認める言葉をかけます。

アレルギー対応との両立

給食当番の運営と、アレルギー対応を両立させる工夫を紹介します。

HeatKeep
HeatKeep

アレルギー対応との両立を紹介します

アレルギー情報を、当番にも分かる形で共有する

当番の生徒にも、必要な範囲でアレルギーへの配慮を伝えておきます。

アレルギー対応との両立3つ
  • 情報共有:必要な範囲で当番にも情報を伝える。
  • 役割分担:配膳の役割分担を明確にする。
  • 確認体制:最終確認を担任が行う体制にする。

配膳の役割分担を、明確にしておく

誰がどの配膳を担当するか、明確に決めておきます。

同僚に相談する教師の様子

最終確認は、担任が行う体制にする

配膳の最終確認は、当番任せにせず担任が行う体制を作ります。

生徒との絆を深め、理想の学級を実現させませんか?